任天堂の据置型ゲーム機「レボリューション」は、「オール・アクセス・ゲーミング」というテーマのもとで開発され、任天堂が20年間にわたり、ゲームを革新し続けてきた思想を受け継ぎ、未来へと融合させます。コンパクトな筐体は、テレビゲームの定義を拡張するとともに、ゲームの歴史へのアクセスを可能にしています。また、任天堂のワイヤレスゲームサービス「ニンテンドー Wi-Fi コネクション」により、世界中の年齢・性別を問わずあらゆる人々をゲームの世界に導きます。
Nintendo Wi-Fi Connectionは、IGNのオンラインゲーム対戦用システム「GameSpy」を採用。遠く離れたユーザーともネットワークを介して一緒にゲームをプレイすることが可能になるほか、ゲームのスコアやデータをオンライン上に保存するサービスも用意される。また、Revolution向けに、任天堂がこれまで発売してきた家庭用ゲーム機向けのゲームソフトをダウンロード提供するサービスも行なわれる。Nintendo Wi-Fi Connectionは家庭のブロードバンド環境や公衆無線LANサービスからも接続できる。
Nintendo Wi-Fi Connection対応タイトルとしては、任天堂から第4四半期に「Mario Kart DS(マリオカートDS:仮称)」「Animal Crossing DS(どうぶつの森DS:仮称)」が発売される。また、Activision, Incのスケートボードゲーム「Tony Hawk」シリーズのニンテンドーDS向けタイトルもNintendo Wi-Fi Connectionに対応する。
■外観
本体は標準的なDVDケース3つを重ねた程度の大きさで、縦置き、横置きのどちらも可能。USB 2.0ポートやSDカードスロットも搭載し、コントローラはワイヤレスで本体に接続する。また、本体に収納できる大きさのアタッチメントを利用することでDVDの再生も可能になる。
■スペック
512メガバイトの内部フラッシュメモリ、ワイヤレスコントローラ、二つのUSB2.0ポート、内蔵Wi-Fiアクセス装置により、手軽で快適なゲームプレイ環境を実現します。IBMと共同で開発する”ブロードウェイ”というCPUとATIが準備する”ハリウッド”というグラフィックチップが、今までは実現不可能だったレベルのゲーム体験を提供します。またSDメモリーカードスロットにより、内部フラッシュメモリを拡張できます。
■二つのディスク規格、スロットは一つ
セルフ・ローディング方式のスロット一つで、今回新しく採用する12cm光ディスクとゲームキューブの8cmディスクの両方に対応します。また、別売の小型アタッチメントを本体内部に取り付けることで、DVD再生機能も追加できます。
■バーチャル・コンソールおよび下位互換性
ゲームファンを喜ばせた20年の歴史へのアクセスを、ダウンロードを通じて実現します。ニンテンドウ64やスーパーファミコンのゲームばかりだけでなく、ファミコンのゲームさえも遊ぶことが可能になります。また専用ディスクを用いて、ニンテンドーゲームキューブのすべてのソフトが使用可能です。
■ネットワーク
Wi-Fi準拠の無線LAN機能も標準搭載。ニンテンドーのゲーム向けワイヤレスサービス「ニンテンドーWi-Fiコネクション」に対応し、世界中のユーザー間でゲームを楽しむことができる。また、ニンテンドウ64、スーパーファミコン、ファミリーコンピュータといった任天堂のゲーム機向けソフトをダウンロードして遊べるサービスも予定されている。
※ REVOLUTIONは開発コードネームであり、正式名称ではありません。
レボリューションのプロセッサはIBMが開発したコードネーム「Broadway」を採用、グラフィックチップセットはATI製のコードネーム「Hollywood」を搭載。これまでは不可能だったゲーム体験を提供すると岩田氏は話している。無線LAN機能のほか、現行モデルとの後方互換性も備える。
また、近くニンテンドーDSのユーザー向けに無料の無線LAN接続サービスを提供予定であることも明らかにした。ニンテンドーDSの無線LANプロトコルにより、世界中のユーザーと相互に無線接続できるようになると岩田氏。
サービスは年内に開始予定で、家庭や公衆無線LANホットスポットがニンテンドーDSで利用できるようになる。社内開発チームでは現在、無線LANに対応した「Animal Crossing」ゲームを開発中。
ニンテンドーDSは発売から16週間で日本と米国での出荷が400万台を突破。欧州での発売も控え、3月末までには600万台に達すると見込んでいる。
任天堂は5月に開かれるElectronics Entertainment Expoで、RevolutionとニンテンドーDSの無線LANサービスについてさらに詳しい情報を公開する予定。
■ 「REVOLUTION」のコントローラなど年内に発表
2006年の発売を表明している次世代機「REVOLUTION」については、任天堂の「ゲーム離れ」に対する答えとなるポイントが隠されている。
任天堂の岩田氏は
「家庭にはゲームをする人だけではなくゲームをしない人もいる」と定義。「家族のメンバーの中でゲームを敵視している人がいないだろうか?」、「家族のメンバーの中で自分とは関係ないと思っている人がいるのではないだろうか?」
と問いかけ、ゲーム機と家族の関係を考え直すことにしたのだという。
こういった経緯から、
「新しい技術をチップの性能向上などに向けるのではなく、電力消費を小さくする方向に向ければ、筐体を小さくする」ことに向けられている。筐体を小さくすることへのこだわりについては「すでにたくさんゲーム機があるので、もう1台もほしくないと言うお母さんもいる」
というマーケティングからきているようだ。コントローラがコードレスなのもコードが絡まないため。そして、これまで発売されてきた同社のハード用ソフトをすべて遊べるようにする
「バーチャルコンソール」の構想も、ある意味「これまでのハードをすべて『REVOLUTION』に置き換えることができる」、そして「子供は最新のゲームで楽しむ一方で、ゲームから離れた人も昔のゲームを楽しめる (つまり家族の誰もが『REVOLUTION』と関わり合える)」
という点にある。
「インターフェイスにはちょっとお金をかけようと思っている」と発言。つまり任天堂が一番大切にしている「コントローラ」について、かなり練り込まれたものになることである。現在、機能について“将来にわたって必要と思われるもの”と“難しくなりすぎると煩雑になるため取り除くもの”などの取捨選択などを進めているという。岩田氏は
「『REVOLUTION』のコントローラにはサプライズを感じてもらえると思う」と自信を見せた。