午後にはサクヒールサーキットの気温が38℃に達する中、ラッキーストライク B・A・R ホンダのバーレーンGPウィークエンドは始まった。
午前中のセッションは、きれいになるまでは有効なデータを得る妨げとなる砂っぽいコースコンディションに大きく影響された。ジェンソン バトンは5.417kmのコースをわずか5周するだけにとどまり、マレーシアでの欠場からクルマに戻った佐藤 琢磨にいたってはギアボックストラブルによってピットに留まることを余儀なくされるまでに2周を走行するだけとなった。彼らは午前をそれぞれ9位と20位で終えている。
コースコンディションが若干改善されたことにより、チームは12のターンを持つバーレーンインターナショナルサーキットに合わせたセットアップとタイヤ比較のプログラムを開始することが可能となった。
ジェンソンは23周を走行して、すべてのプログラムを完了することができた。
琢磨はターン6でスピンを喫し、再びコースに戻ろうとトラフィックが過ぎ去るのを待っていた際、アンチストールがエンジンを切ってしまったために、彼はコースの外に立ち往生することとなった。クルマがピットに戻ってくると、琢磨はクルマに飛び乗って、さらに2周の計測ラップを行ない12番手タイムを記録した。
「マレーシアGPを欠場しなければならなかったから、再びクルマに戻るのは良かった。でも、ボクらにとっては最高のバーレーンGPスタートとはならなかった。午前中はギアボックストラブルを抱えたから、セッションのほとんどを失った。プログラムを再開したら、ローグリップによるリアの安定性不足の問題を抱えてスピンし、アンチストールによってエンジンがカットされてしまった。問題はあったけど2つのタイヤの比較は完了したから、明日を通して進歩することはできるよ」
金曜フリー走行1 トヨタが再びトップタイム!
初日1回目のフリー走行では好調トヨタのリカルド ゾンタが1分31秒449を記録してトップタイムをマークしている。
最初のセッションにおいて、ニューマシンをデビューさせたフェラーリがいきなり輝きを見せている。ミハエル シューマッハはわずか5周でゾンタから0.6秒遅れの2番手タイムを記録し、ルーベンス バリチェロも同じく5周で5番手に入っている。
ただ、フェラーリの最大のライバルと目されているルノー勢はともに2周のインストレーションラップだけで、計測を行なっていないために、今週末最初の直接比較を行なうことはできない。
3番手にはレッドブルのサードドライバーを務めるヴィタントニオ リウッツィが入っている。マクラーレンは今日初めてMP4−20をドライブしたアレックス ブルツが、途中コースインできない時間帯があったものの、13周を走行して4番手につけ、ファン パブロ モントーヤの代わりにレースに出走するペドロ デ ラ ロサもキミ ライコネンを0.5秒上まわる6番手タイムを記録している。
トヨタはリカルド ゾンタが21周を走行した一方で、ヤルノ トゥルーリとラルフ シューマッハはともに1周しか走行していない。これは、他のチーム同様にタイヤをセーブするためのものと考えられる。エンジンに関して信頼性に自信を持っているトヨタは、そのカスタマーエンジンを使用するジョーダンの3人がトータルで55周も走行している。
ルノーの2人、トヨタの2人、そしてBARホンダの佐藤 琢磨が最初のセッションはノータイムとなっている。
金曜フリー走行2 ブルツがいきなりトップタイム!
バーレーンGP初日2回目のフリー走行では、今日初めてMP4−20を走行したマクラーレンのリザーブドライバーであるアレックス ブルツが1分30秒695の最速タイムを記録した。マクラーレンはペドロ デ ラ ロサが4位、キミ ライコネンも8位に入っている。
ニューマシンでの登場で注目されるフェラーリは、ミハエル シューマッハがアロンソから0.5秒遅れの5番手に入ったものの、ルーベンス バリチェロはまったくコースインすることができなかった。
トヨタはヤルノ トゥルーリが6位、ラルフ シューマッハが10位とまずまずの位置だが、サードドライバーのリカルド ゾンタは午後のセッションでわずか11周しか走行できていない。
セッションを通して後方に沈んでいたBARホンダの佐藤 琢磨は、セッション終了間際にタイムを更新して12番手で初日を終えた。チームメイトのジェンソン バトンは9位となっている。
バーレーンGPは明日予選1日目を迎え、現地時間の午前9時(日本時間午後3時)から3回目のフリー走行が行なわれる。 ■ F1チーム&ドライバー関連グッズはこちら!