10月14日から16日にかけて上海インターナショナルサーキットで開催される「F1グランプリ2005ワールドシリーズ」の最終戦、中国グランプリに向けての準備が着々と進められている。 急成長を遂げる都市の勢いと人々の活気が独特の雰囲気をかもし出す中国・上海。その一角に広がる上海インターナショナル・サーキットで、2005年を締めくくるF1世界選手権最終戦中国GPが開幕を迎えた。市内のあちこちにF1マシンや看板がデコレーションされ、街はF1ムード一色に染まっている。
15日(土)は2回のフリー走行と予選が行われる。フリー走行3回目は日本時間10時(現地時間9時)に開始。予選前の最終調整に注目だ。
コンストラクターズタイトル獲得を目指すマクラーレンにとってはポジティブな週末のスタートとなった。レースドライバーのキミ ライコネンとファン パブロ モントーヤもそれぞれ4番手と6番手につけている。一方のルノーにとっては少し厳しい出だしとなっている。ワールドチャンピオンのフェルナンド アロンソは7番手でマクラーレンをピタリとマークしているが、チームメイトのジャンカルロ フィジケラは、セッション終了まで15分のところでターン2においてコントロールを失い、グラベルトラップでセッションを終えている。幸い、バリアには接触しなかったため、フィジケラのクルマにダメージはない。
フェラーリは上海において好調なようで、バリチェロが2位、ミハエル シューマッハも5位でトップ争いに絡んできている。ウィリアムズのマーク ウェーバーがトップ8に入り、レッドブルのデビッド クルサードがその直後となる9位となっている。 金曜フリー走行2:マクラーレンが依然支配的 中国GPフリー走行2回目においても午前中同様にマクラーレンのペドロ デ ラ ロサがトップタイムをマークした。デ ラ ロサのタイムは1分32秒834で、2位のリカルド ゾンタに0.143秒差をつけた。3番手にはレースドライバーの中で最速となるマクラーレンのキミ ライコネンが続いている。 暖かくなったものの、上海サーキットは依然としてもやがかっており、気温は22℃となった。マクラーレンは依然として力強いペースを維持しており、3人のドライバーがすべてトップ5に入っている。一方のルノーもフェルナンド アロンソが4位、午前中のスピンからリカバーしたジャンカルロ フィジケラが7位につけている。
興味深いことにルノーはマクラーレンよりもダウンフォースを少なくして走行しているようで、メインストレートエンドでは342km/hを記録している。マクラーレンのデ ラ ロサは331km/hとなっているが、それ以外のセクターポイントではマクラーレンの方が速い速度を記録しているため、高速コーナーではマクラーレンの方がスピードがあるということがうかがえる。
セッション中盤にはレッドブルのデビッド クルサードがターン2でコントロールを失ったが、グラベルに飛び込む前にクルマのコントロールを取り戻し、最終的にはセッションを11位で終えている。アロンソもターン2でワイドに走行し、他にも2ヶ所でコースオフしそうになっていた。
セッション終盤にはトヨタのヤルノ トゥルーリが、ギアボックス関係のトラブルによってクルマを止めている。