今回発表のCentennial Challengesでは、宇宙エレベーター構想の核となる、エレベーターを吊り下げるための、非常に優れた強度のロープ(ケーブル)端末の開発を競う「Tether Challenge」と、地上からワイヤレスで電力を送って、上空のロボットに作業を行わせる技術の完成度を競う「Beam Power Challenge」の2分野が設定されている。
Tether Challengeでは、現在のエレベーター用ロープの25倍の強度が必要という宇宙エレベーターの実現に向けて、エントリーチームは、太さ200mm未満のロープ端末を用意し、どの程度の荷重にまで耐えられるかが競われるという。Beam Power Challengeでは、地上から50mの高さまで3分以内に荷物を運ぶロボットに向けて、ワイヤレスで強力な電力を供給できるかに主眼が置かれるようで、エントリーチームは、独創的なアイデアで、パワートランスミッターおよびレシーバーの開発を進めることが求められるという。
エレベーターに乗って宇宙へ行ける……!? いまだ信じ難い話ながらも、LiftPortのホームページ上では、「Countdown to Lift: April 12, 2018」と表示されて、目立つ蛍光色で、Space Elevatorの運行開始に向けたカウントダウンがスタートしている。また、National Space Societyは、「Roadmap to Space Settlement」と題するレポートにおいて、宇宙に人間が居住するためのロードマップ計画の重要ステップに、Space Elevatorを位置付けている。