米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)は、土星の衛星エンケラドスに大気があったと発表した。土星探査機カッシーニが観測した。太陽系で3番目の「生きた衛星」の可能性もある。
カッシーニは9日、エンケラドスに500キロまで接近。磁気圏の曲がりや磁気圏プラズマの変化、磁場の振動が観測された。データを分析した結果、帯電した水蒸気が存在している可能性が強まったという。
エンケラドスの直径は約500キロしかなく、重力は弱い。それでも大気が存在するのは常に供給されているからだ、とJPLは見ている。
JPLは「火山の噴火や間欠泉の噴出のようなものがあるとすれば、木星のイオと海王星のトリトンに続いて、太陽系で3番目の生きた衛星になる」と説明した。