例年にない猛暑に見舞われた今年のヨーロッパGP。この異例の気候でドイツでは花々も早く咲き始めているが、F1パドックでも来季のドライバーシートに関するうわさに早くも華が咲き始めたようだ。
うわさの一人はウィリアムズのニック・ハイドフェルド。同チームに移籍後、ようやくその実力が開花したハイドフェルドだが、ここに来て2006年にはフェラーリでミハエル・シューマッハのチームメイトになるのではないかと言われている。これもシューマッハがモナコGPでルーベンス・バリチェロを強引にオーバーテイクし、二人の間に亀裂が生じたことがきっかけになったようだ。 そうなると、フェラーリ離脱がうわさされるバリチェロは、果たしてどのチームへ行くのだろうか? 一説にはハイドフェルドとシートを交換すると言われており、また別の説ではB・A・R Hondaのジェンソン・バトンが2006年の契約をフランク・ウィリアムズと結んでいるため、B・A・R Hondaの空いたシートに座るとも言われている。 こうしたドライバーの移籍については、ウィリアムズが来年以降、どこのメーカーのエンジンを使うかにも左右される。ウィリアムズとBMWの関係は目下、芳しくないと言われており、BMWはザウバー・チームの買収も視野に入れているというのがもっぱらのうわさだ。さらに、BMWモータースポーツのディレクターを務めるマリオ・タイセンは“新しい仕事”を探している様子。それはチーム代表に就くという兼ねてからのタイセンの夢のことで、ザウバーの買収に成功すれば、その夢が叶うというわけだ。 一方、タイヤメーカーに目を転じてみると、フェラーリのパートナーであるブリヂストンはテスト効率を上げるため、トップチームの中からもう1チームとパートナーを組みたいと考えているという。 また、ヨーロッパGPの決勝レースを終えた日曜日の夜は、将来F1に来るだろうドライバーたちのことも話題に上った。その一人がイギリス人のダン・ウェルドン。ヨーロッパGPと同じ週末にアメリカのインディアナポリスで行われた由緒あるインディ500で、1966年のグラハム・ヒル以来となるイギリス人ドライバー優勝の快挙を達成し、話題を集めた。そして、もう一人は23歳のダニカ・パトリック。女性ドライバーで初めてレースをリードし、最後は4位入賞。こちらも大いに注目を浴びた。 さて、最後に一つ、レッドブルのドライバー、ビタントニオ・リウッツィの面白話をお届けしよう。リウッツィは最近、イギリスにある新居用にベッドを購入したらしく、チーム代表のクリスチャン・ホーナーに、「新しいベッドが届くから、今週のテストを一日休ませてほしい」と頼んだそうだ。リウッツィ、恐るべし!