マイクロソフトは自社の人気ゲームソフト「Halo(ヘイロー)」を映画化し、映画事業に本格参入する。このところゲームなど娯楽事業に幅を広げており、今回もその一環とみられる。
米有力業界誌デイリー・バラエティーによると著名映画作家のアレックス・ガーランド氏とすでに契約。同氏が書いた脚本を映画会社に売却する。映画化の時期は未定という。
近未来の宇宙を舞台とした戦闘ゲームHaloは2001年の発売以来、シリーズ全体で約6億ドル(約600億円)を売り上げるヒット作。複数の映画会社が映画化に関心を寄せていた。
だが、映画会社に制作をゆだねた場合、内容次第ではHaloのイメージを損ねる恐れがあると判断。作家にストーリーを書かせて作品の細部を管理する手法で映画化することを決めた。 人気ゲーム「HALO」の映画化、監督決定?
人気ゲームの映画化として注目を集めている「HALO」の監督として、「ブレイド2」「ヘルボーイ」のギレルモ・デル・トロ監督が候補に挙がっていることが分かった。同作のプロデューサーを務めるピーター・ジャクソン(「ロード・オブ・ザ・リング」「キング・コング」)は、デル・トロ監督と交渉中であることを認めたもの。 現在、デル・トロ監督は「ヘルボーイ2」の準備中だが、07年夏に公開予定の「HALO」を引き受けるとなると、「ヘルボーイ2」を降板する可能性もありそうだ。 ■ マイクロソフト「Halo(ヘイロー)」 難航中の映画版「HALO」、頼みの綱はパラマウントのみ
マイクロソフト社Xboxの人気ゲーム「HALO」の映画企画から、20世紀フォックスとユニバーサルの2社が撤退したことはすでにお伝えしたが、バラエティ紙によると同作のプロデューサーは現在パラマウントにアプローチしているという。 フォックスとユニバーサルを除いた大手スタジオは、他に3社(ソニー、ディズニー、ワーナー・ブラザース)存在するが、ソニーはXboxのライバル製品プレイステーションのメーカーであり、また、ディズニーにはマイクロソフト社とライバル関係にあるアップル社のスティーブ・ジョブスが役員にいるために、映画化に協力する可能性は低い。 また、ワーナーは「HALO」の映画化に興味を示したものの、マイクロソフト社とプロデューサーが収益の19%を受け取るという条件を拒否。「HALO」の製作チームにとって頼みの綱は、パラマウント社のみとなった。 スタジオ見つからず、「HALO」がついに製作中止へ
スタジオ探しで難航していた映画版「HALO」が、製作中止となった。マイクロソフト社やピーター・ジャクソン監督らからなる製作チームは、「世界中にいる何百万人もの『HALO』ファンに、一流の映画版を作るという約束を果たすため」に、支援する映画スタジオが見つかるまで、一時製作を中止すると発表した。 「HALO」の映画化に関しては、巨額の製作費と製作チームへの高額の配当、また、監督が新人であることなどから、20世紀フォックスやユニバーサルをはじめとする大手スタジオが軒並み撤退していた。