海賊版Windows横行への対策として、米Microsoftは昨年9月から「Windows Genuine Advantage」プログラムを試験提供している。
これは、同社のダウンロードサイト「Windows Download Center」からプログラムをダウンロードする際に、使用しているWindowsが正規版か海賊版かを確認する、というもの。
これを同社は、2月7日に強化し、新たに20の各言語版Windowsに対応、Download Centerからダウンロードできるほとんどのソフトでチェックが行われる。同社では、今年下期にはDownload CenterとWindows Update利用時のチェックを義務化する意向だ。
Windows Genuine Advantageは、ソフトウェアダウンロード時にActiveXにより、使用中のWindowsが正規版か海賊版かを確認する。現時点では、チェックを行うかどうかをユーザーが選択することができる。Microsoftでは、偽造されたWindowsを正規版と偽って販売され、それを購入したユーザーが正規版だと信じている場合もあるため、チェックを推奨してきた。
今回の機能強化では、従来の英語版Windowsだけでなく、20言語の各国語版Windowsのチェックに対応。チェックが行われるソフトウェアを、特定のものだけでなく、ほとんどすべてのソフトウェアにまで広げた。また、このチェックを利用したユーザーに対しては、「Microsoft Photo Story 3 for Windows」「Winter Fun Pack 2004」の無償提供や同社サービス利用料の5割引など、450ドル相当の特典が付く。
基本的には2月7日以降もチェックはユーザーの任意だが、ノルウェー語版、チェコ語版、中国語(簡体字)版のWindows利用者は、同チェックの利用が2月7日から義務づけられる。同社では、義務化された3言語版のWindows利用者に対し、海賊版利用が判明した場合、正規版のWindowsを割引価格で購入できるようにする考えだ。
さらに今年下期にはDownload CenterとWindows Update利用者のすべてに対し、同チェックを義務づける。これに伴い、海賊版から正規版に移行するのに時間が必要なユーザー向けに、Windowsのセキュリティ修正プログラムを自動アップデート経由で提供する意向だ。
なお、日本語版Windowsについても同チェックを今後実施していく予定だが、現時点でチェック開始時期は決まっていない、ということですが、気がついたら開始されてチェック対象になる方も居ると思いますが、お気をつけください。
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マイクロソフト、Windows XPの正規ユーザー特典としてLZH形式対応を提供
マイクロソフトは7日、Windows XPの正規ユーザー向けの特典プログラムとして、LZH形式の圧縮ファイルに対応する「圧縮(LZH形式)フォルダ」機能を、4月28日に提供開始すると発表した。Windows XPのほか、Windows Server 2003向けにも提供する。
Windows XPでは、ZIPファイルの展開や作成は標準機能として利用可能だが、日本で広く利用されているLZH形式の圧縮ファイルには対応していないかった。圧縮(LZH形式)フォルダ機能は、ZIPファイルと同様にLZHファイルもOSの標準機能として展開を可能にする。ただし、LZHファイルの作成機能はサポートされない。
Windows XPで未対応のファイル形式をダブルクリックした場合、ダイアログから「Webサービスを使用して適切なプログラムを探す」を選択すると、適切なアプリケーションを紹介するマイクロソフトのWebページが表示される仕組みが用意されている。このWebページへのアクセスは、LZH形式のファイルによるものがWindows XPのリリース以来常にトップとなっているため、マイクロソフト日本法人の独自の対応としてLZH形式に対応することにしたという。
圧縮(LZH形式)フォルダ機能は、ユーザーが利用しているWindows XPが正規版であるかどうかを確認する「Windows Genuine Advantage Program」(WGAプログラム)の特典として提供される。WGAプログラムにより、Windowsの正規ユーザーであることが確認されると、無償でソフトウェアがダウンロードできる。
マイクロソフトではWGAプログラムを2005年3月から実施しており、これまでは特典として、デジタルカメラの画像などからスライドショーが作成できる「Photo Story 3 for Windows」を提供してきた。
また、LZH形式が標準対応となることで、Windows XP SP2で導入されたOutlook Expressの添付ファイルに対するセキュリティ対策で、これまでのZIP形式に加えてLZH形式がサポートされる。SP2で導入されたOutlook Expressのセキュリティ対策では、添付された圧縮ファイル内の実行形式のファイルに対して、標準ではユーザーが実行できないようにブロックを行なうもの。
マイクロソフトでは、今回のLZH形式のファイルへの対応は日本独自のもので、今後も日本市場において要望の高いものについては、順次対応を行なうという。また、今回のような正規ユーザー向けの追加機能についても、さらに拡充していきたいとしている。
関連情報
■URL
Windows Genuine Advantage
http://www.microsoft.com/genuine/