バレンタインにチョコレートを贈るのでしょうか? そもそもバレンタイン・デーとは? 多くの方がご存知だと思いますが、英語では「Saint Valentine’s Day」、訳せば「聖バレンタインの日」という意味。つまり、バレンタインというのは、人の名前なのです。
西暦3世紀のローマで、皇帝クラウディウス二世(在位268−270)が、若者たちがなかなか戦争に出たがらない。その理由は彼らが自分の家族や愛する者たちを去りたくないからだと思い込み、ついに結婚を禁止してしまったと言うことから話が始まるようです。 キリスト教司祭であるバレンチノ(バレンタイン)は、この若者たちみて皇帝に内緒で結婚許していたそうです。しかしこれも皇帝の知るところとなり、当時のローマでは、キリスト教が迫害されていたため、皇帝はバレンチノに罪を認めさせてローマ宗教に改宗させようとしたのですが、バレンチノはそれを拒否したため投獄され、西暦270年2月14日に処刑されてしまったのです。 バレンチノは、獄中でも恐れずに看守たちに引き続き神の愛を語りました。言い伝えによると、ある看守に目の不自由な娘がおり、バレンチノと親しくなり、バレンチノが彼女のために祈ると奇跡的に不自由な目が見えるようになったそうです。結局、バレンチノは処刑されてしまうのですが、死ぬ前に「あなたのバレンチノより」と署名した手紙を彼女に残したとされています。 この話が広まって次第に若い男性が自分の好きな女性に、愛の気持ちをつづった手紙を2月14日に出すようになり、カードがよく使われるようになり、現在では男女とも、お互いにバレンタイン・カードを出すようになりました。このようにバレンタインデーは、女性から送るだけのものではなく、最初は男性から大切な女性にカードを送った事が始まりのようです。 さて、ではどうしてチョコレートをあげるのでしょうか? これは、すでにご存知の方が多いと思いますが、女性が男性にチョコレートを贈るのは日本独自の習慣です。欧米では、恋人や友達、家族などがお互いにカードや花束、お菓子などを贈ります。チョコレートはどこから出てきたかというと、1958年に東京都内のデパートで開かれたバレンタイン・セールで、チョコレート業者が行ったキャンペーンが始まりで、今ではチョコレートといえばバレンタイン・デーの象徴のようになってしまいました。 このように、悲恋のお話が次第に恋人同士や気持ちを伝えたい相手に対して勇気を持って告白する日とされ、今では女性が告白する日、しかもチョコレートに思いを込めると手法は変わってしまいました。チョコレート業界の上手なマーケティングに踊らされているのかも知れませんが、相手に気持ちを伝えるという大切な部分はいまでも大切に引き継がれていると言うのは、不思議な話です。
さて、2005年のバレンタインは、アンケートのからフランスの「ジャ=ポール・エヴァン」、ベルギーの「ピエール・ マルコリーニ」といったブランド名が数多く挙げられており、「パティシエ」ならぬ「ショコラティエ」の相次ぐ国内進出により、チョコレート人気が再沸騰したようです。 ちなみに、昨年と比較して、今年は「手作りのプレゼントを贈る」という人が増加。「本命」の場合は13.8%(昨年比5.5ポイント増)、「義理」の場合は5.9%(昨年比3ポイント増)といずれも増加傾向にある。また、プレゼントを購入する手段として「インターネットショッピング」を選択した人は、「本命」で12.6%、「義理」で8.8%と、前年と比べてわずかながら減少傾向となった。 この調査によれば、「バレンタインデーにもらってうれしいプレゼント」上位3位は、
チョコレート(50.7%) アクセサリー(27.7%) チョコレートと小物のセット(25.8 %)
となっており、「チョコレート」と答えた人は昨年と比較して20.9ポイント増加。チョコレート人気の復活がうかがえる。また、「プレゼントの購入場所」については、「本命」の場合、
百貨店(56.2%) 専門店(老舗、有名店)(31.1%) 手作り(13.8%)
で、「好きなチョコレートのブランド」(複数回答可)に関しては、
ゴディバ(44.5%) 界最高峰のチョコレートと称えられベルギー王室御用達 メリーチョコレート(14.8%) 日本を代表する高級チョコレート ヨックモック(13.2%)
自分の命を犠牲にしてまで神の愛を伝え、実践したバレンチノ・・・。今年のバレンタイン・デーは、そんな彼のことを思い出してください。 2005-01-24 12:51:43