ボーダフォンの津田志郎社長は22日、現在主流の第2世代携帯電話について、新機種投入を2005年末までに打ち切る方針を表明した。高速大容量のデータ通信が可能で多機能な第3世代(3G)携帯電話を商品構成の中心に据える。
KDDIは既に第2世代の販売を停止していて、CDMA1x端末やWIN端末として販売しているが、NTTドコモを含め、今後は第三世代端末(3G)への切り替えが加速する。
携帯電話大手ボーダフォンの津田志郎社長は22日、共同通信社とのインタビューで「来年に第2世代の端末を出して、終了する」と述べ、これまで主流だった第2世代携帯電話から、高速でデータ通信できる第3世代に経営資源を集中する考えを表明した。
ボーダフォンの利用者約1500万人のうち、第3世代は約30万人にとどまり、ライバルのNTTドコモ、KDDI(au)と比べ大幅に遅れている。第2世代の新機種を発売しないことで開発コストを抑えるほか、利用者が第3世代に移行するのを促す。数年後には全端末の半分程度を第3世代にしたい考え。
一方、第3世代向けの音楽配信サービスについて「一つの魅力あるメニューと考えており、当然やっていかなければいけない」と述べ、携帯電話で1曲丸ごとダウンロードする方式と、パソコンからデータを携帯電話に取り込む方式で、音楽配信サービスを拡大することを明らかにした。
12年までに第2世代廃止 携帯電話でドコモが方針
携帯電話最大手のNTTドコモの中村維夫社長は26日の会見で「2012年までに800メガヘルツ帯の第2世代の電波を止める」と述べ、「ムーバ」の端末で知られる第2世代の携帯電話方式を廃止し、高速でデータを送受信できる第3世代方式に全面的に移行する方針を明らかにした。
第3世代の携帯電話の普及が加速しそうだが、第2世代方式はドコモの約85%の約4000万人が現在利用しており、こうした契約者は12年までに第3世代方式の端末への変更を迫られる。
総務省が、800メガヘルツの周波数帯域を再編し第2世代への電波の割り当てを終了する方針を固めていることや、2つの方式を併用するとコストがかさむため、第2世代の廃止を決めた。