「鳥小屋本店」の「博多もつ鍋」はコクがあるしょうゆベースの本場の味で、内蔵が特に不安視されている狂牛病騒動も何のその、店は連日、満員の客でにぎわっている。幻の焼酎「耶馬美人」も置いてある。本店近くの東山店もオープンしてダブルで楽しめる。 博多でも、なかなか味わえない絶品のもつ鍋が東京・中目黒にある。
「能書きはいらない。お客が1番シビアな目で見てくれるんです」とマスターの綾野恒美さん(52)。もつは品川の食肉市場で、その日に加工されたものしか使用しない。やわらかなのに弾力がある歯ごたえは、新鮮だからこその食感だ。 この店のメニューにもつ鍋が加わったのは12年も前のことだった。当時、在籍していた博多出身のスタッフが「1年中食べられる鍋がある」と、披露した。「ホルモンなんて…」と、はじめは乗り気ではなかった四国・高松出身の綾野さんも、1度で気に入ったという。存在は口コミでまたたく間に広がり、同店の名物料理となった。ほかにも明太たまご焼きやあご(とびうお)料理、酢もつなど博多の味もあり、九州出身の客が多く訪れている。 味だけでなく、店内の雰囲気も、博多のもつ鍋屋そのままだ。壁には来店したタレントや野球選手のサイン色紙やポスターなどが、あらゆるところに張られている。その数なんと210枚。近所に住む桑田佳祐など大物の名前もある。芸能人には常連が多く、演歌の松原のぶえ、ロックの大友康平などがそうだ。中でも、タレントの安西ひろこはよく顔を出し、レバ刺しやもつ鍋をぺロリと食べる。「ひろこちゃんは食べているときが一番いい顔をしています」と綾野さん。若い女性のファッションリーダーとして人気の彼女もこの店では、素顔のままだ。 東京にある小さな「博多の居酒屋」は、きょうもキャベツとニラの煮えた独特のにおいで、やさしく迎えてくれる。
主なメニュー 博多もつ鍋(1人前)950円、追加用ちゃんぽんめん250円、明太たまご焼き600円、酢もつ450円 営業時間 (両店とも) 午後5時〜午前3時(日、祝日は午前1時) ※午後6時〜9時ごろは特に込むので、予約する方が確実。予約は1人からでもOK。 定休日 定休日 無休 (ただし、年末年始は休みあり) 所在地 (本店)東京都目黒区上目黒3の5の22 東急東横線、営団地下鉄日比谷線中目黒駅から高架沿いに徒歩5分 (東山店)目黒区東山1の5の11 中目黒駅から山手通りを大橋方面へ徒歩10分 ※東山店は、若者向けのレストランタイプで、また違った雰囲気が味わえる 電話番号 本店 03・3710・6762 東山店 03・5704・1707
東山店 03・5704・1707