家電が、しゃべりだすかもしれない。サミーネットワークスの新システムは、そんな可能性を秘めている。また、BS-iがはじめる新番組では、携帯電話と番組が連動して「銭形零が放送で受けるのと同じ指令を携帯で配信するサービス」が始まっている。。
サミーネットワークスは家電から着信メロディを鳴らすことができる「MUPASS」システムを発表。このシステムは当初「MOEシステム」(仮称)という名称だった。
炊飯器が最新J-POPで炊き上がりを知らせる。冷蔵庫がやさしく語りかけ、ポットは熱湯を注意する。そんな萌え系サービスが来春にも登場しそうだ。 音源は、携帯にダウンロードして赤外線で転送するだけでセットでき、自由に入れ替え可能。サミーネットワークスが開発したチップを家電に組み込むことで、冷蔵庫やポット、カメラといったデバイスをシステムに対応させられる。「無味乾燥なビープ音でなく、好きな曲を鳴らせる」。ユーザーはまず、携帯の専用アプリに着メロを格納し、そこから赤外線経由で対応家電に転送する。
独自の赤外線伝送技術を採用
今回のサービスは、著作権保護の観点からも対策を講じてある。既に、日本音楽著作権協会(JASRAC)の許諾も得ているという。
具体的には、IrDA(赤外線)の携帯向け規格であるIrMCプロトコル上に、更に上のレイヤーとして独自プロトコル「IrTMusic」を用意。これによってデバイスと双方向通信を行う。
IrTMusicの実装により、セキュリティチェック機能を実現。転送速度も30センチ以上に長距離化したほか、転送速度を最大115.2Kbpsに高速化することに成功した。
音源伝送時には、デバイス側からメーカー番号や商品番号を取得することが可能。これにより、アプリを介してセンター側で「どの音楽がどのデバイスにダウンロードされたか管理できる」。これらネットワークインフラは、サミーネットワークス側が用意するという。
サミーネットワークスの話を聞く限り、アイドルの着信ボイスを提供する構想もある様子で、本当に「萌えボイス」を提供してしまうというのも一案ではないだろうか。
冷蔵庫を開けるたびに、「開けちゃイヤ♪」とか「見ないで♪」といった“萌え音声”が鳴れば、日常生活が極めてエキサイティングになるだろう。人によっては、冷蔵庫がいとしくなるかもしれない。メーカー側から見ても、そう悪い話ではないだろう。 こう考えていくと、本来のMUPASSというより『萌えシステム』にすべきだったのでは? という思いもわいてくる。ちなみに、サミーネットワークスがサービス開始時に「萌え音源」を提供してくれるかどうかは、定かではない。
銭形零役の夏帆(かほ)さん主演の、「ケータイ刑事 銭形零」
関連リンク □ ケータイ刑事 銭形零のサイト