1963年11月22日、米テキサス州ダラス。アメリカ大統領のジョン・F・ケネディ(JFK)が乗っていた、米フォード社製のリンカーン『コンチネンタル』が、エルム通りを通過する。やや離れたビルから、それを見つめる一人の男。
ケネディ大統領が暗殺されてから、ちょうど41年たった22日に、『JFKリローデッド』というゲームが発売され、アメリカで物議を醸している。狙撃犯のオズワルドの視点に立ってJFK暗殺を実行するというもので、ケネディ大統領の遺族は「最低だ」とゲームを非難するコメントを発表した。
開発したのはイギリスのスコットランドに本社のあるトラフィック・ゲーム(Traffic Game)社で、オズワルドが発射した3発のライフル弾の軌道を、一番早く、正確に再現したプレイヤーには10万ドル(約1000万円)の賞金を提供するという。
JFK暗殺については、オズワルドの単独犯説を否定し、複数による謀殺説を主張する人も多い。オズワルドのいたビルやクルマの位置、ライフル弾道などのつじつまがあわない、という指摘があるからだ。
同社は、「このゲームをプレイすることによって、オズワルド単独犯説を立証し、謀略説を否定することができる」と発売の意図を説明している。同ゲームは、同社のサイト(http://www.jfk-reloaded.com/)からダウンロードでき、価格は5.35ポンド(約1000円)。
ケネディ暗殺は複数犯?命中弾丸3発以上…米大チーム新説 1963年のケネディ米大統領暗殺に使われた銃弾数について、当時の政府調査委員会が「2発」と結論する決め手となった化学分析には根本的な欠陥があることを、テキサス農工大などの研究チームが新たな分析で突き止めた。 狙撃手1人による犯行とされていたが、当時の銃の連射に要する時間を考慮すると、同チームは「命中した銃弾が実際には3発以上あり、狙撃手も複数だった可能性がある」として、米専門誌「応用統計学年報」に発表した。 当時の調査では、大統領の頭部など5か所で計7個採取された銃弾やその破片を分析。銀とアンチモンの含有量を比較、弾丸ごとに成分のばらつきは多少あるという前提で、「5か所のうち2か所が同一の弾丸、もう3か所も別の同一弾丸から生じた破片で、銃弾は計2個」と結論した。 研究チームは今回、犯行に使われたのと同じ、54年製マンリヒャー・カルカノ銘柄の銃弾を古物市場で入手。計30個を最新の化学、統計手法で分析した結果、成分のばらつきが事件当時に考えられたより少ないことが判明、結論を導く上での前提が崩れた。 このため、同チームは「調査委で『同一』と判断した試料にも、実は2個以上が混じっている可能性がある」と指摘。「試料を再分析し、銀とアンチモン以外の微量成分も調べるべきだ」と求めている。
1963年のケネディ米大統領暗殺に使われた銃弾数について、当時の政府調査委員会が「2発」と結論する決め手となった化学分析には根本的な欠陥があることを、テキサス農工大などの研究チームが新たな分析で突き止めた。
狙撃手1人による犯行とされていたが、当時の銃の連射に要する時間を考慮すると、同チームは「命中した銃弾が実際には3発以上あり、狙撃手も複数だった可能性がある」として、米専門誌「応用統計学年報」に発表した。
当時の調査では、大統領の頭部など5か所で計7個採取された銃弾やその破片を分析。銀とアンチモンの含有量を比較、弾丸ごとに成分のばらつきは多少あるという前提で、「5か所のうち2か所が同一の弾丸、もう3か所も別の同一弾丸から生じた破片で、銃弾は計2個」と結論した。
研究チームは今回、犯行に使われたのと同じ、54年製マンリヒャー・カルカノ銘柄の銃弾を古物市場で入手。計30個を最新の化学、統計手法で分析した結果、成分のばらつきが事件当時に考えられたより少ないことが判明、結論を導く上での前提が崩れた。
このため、同チームは「調査委で『同一』と判断した試料にも、実は2個以上が混じっている可能性がある」と指摘。「試料を再分析し、銀とアンチモン以外の微量成分も調べるべきだ」と求めている。