フェラーリ「スーパーアメリカ」 往年の車名を復活

　
　往年の車名の復活であり、先代同様に北米市場を意識したモデルらしく、来年1月のロサンゼルスモーターショー、デトロイトモーターショーで国際披露される。限定生産。　"４１０スーパーアメリカ"（１９５６年）、"４００スーパーアメリカ"（１９６０年）と、当時フェラーリの頂点を極めた伝統の車名を冠する「スーパーアメリカ」は、"５５０マラネロ""５７５Ｍマラネロ"と続いた１２気筒モデル究極の進化型です。

　
　コンバーチブルシステム「レボクロミコ」の名は、「レボ」＝回転と、「クロミコ」＝色からの造語だ。炭素繊維のフレームをもつグラストップは、後端を軸に180度回転し、トランクの上に位置する。
　
　
　トップの開いた状態でもトランク容量に影響しない。開閉は片道10秒。この回転システムは、ピニンファリーナやフィアットに在籍し、現在は自身のスタジオを主宰するデザイナー、レオナルド・フィオラバンティが特許をもつ。
　
　
　トップのガラスには電気をかけると色が変化する「エレクトロクロミックガラス」を使用し、運転席のボタン操作で5段階に濃度（透明度）を変えられる。
　
　この「スーパーアメリカ」の最大の特長は、革新的な回転動作を持つフルオートマチック・ルーフシステム（フィオラバンティ社特許）と、リアウィンドウまで一体化された特殊ガラスルーフのエレクトロクロミック技術（サンゴバン社と共同開発）を組み合わせた"レボクロミコ（Ｒｅｖｏｃｒｏｍｉｃｏ）"です。
　
　
　フルオートマチック・ルーフシステムは、ルーフが後端部を支点に１８０°回転しながら開閉動作を行います。オープン時にはルーフが後部トランクのカバーに収まり、トランク容量はルーフ開閉状態に左右されません。また、後部のガラスウインドウは、ルーフが開いている場合には効果的な風除けとしても機能。グラストップのフレームはカーボンファイバー製で、開閉に要する時間はわずか１０秒です。
　
　
　ルーフからリアウィンドウまでを一体成形したエレクトロクロミック技術は、自動車では「スーパーアメリカ」が初採用。エレクトロクロミックガラスの色（透明度）を変化させることで、コックピットに差し込む光のレベルを５段階に調節が可能です。最も透明度の低いセッティングから最も明るいセッティングまでに変化するまでは６０秒。最も透明度の低いセッティングでは光を１％しか通しません。
　

　スーパーアメリカは『575Mマラネロ』が車体のベースだ。F1ふう、またはマニュアルのギアボックスを選べる。12気筒エンジンは540HPを発生、フェラーリでは世界最速のコンバーチブルベルリネッタを謳い、最高速度は320km/hとされる。

　一段と強化された１２気筒エンジンは、最高出力を５４０ｈｐ（５７５Ｍマラネロ：５１５　ｈｐ）にパワーアップし、世界最速のコンバーチブル・ベルリネッタ（最速３２０　Ｋｍ／ｈ）を誕生させました。高速域からの安定したブレーキングを可能にするカーボンセラミックブレーキをはじめとしたフェラーリの最新機能を提供するハンドリングＧＴＣパッケージの装着も可能となっております。日本仕様車には、「フィオラノハンドリングパッケージ」「スクーデリア・エンブレム・シールド」「カラード・ブレーキキャリパー」のオプションを標準装備。メーカーの新車保証期間は２年間（走行距離無制限）です。

　
　
　フェラーリ・マセラティの日本総代理店コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドは、革新的なルーフシステムを採用した１２気筒フェラーリ・ベルリネッタ「スーパーアメリカ」を、５月２９日より受注開始。
　

　車両本体価格は、６速ＭＴが３０，２４０，０００円、Ｆ１タイプギアボックスが３１，３９５，０００円（各税込）。世界５５９台の限定モデルで、日本での販売は２０台、デリバリーは２００５年秋頃を予定。