ここがコツ インターネットで顧客をつかむ 第6回〜サイト検索されやすいキーワードの選び方
キーワード選びの基本 Webに掲載するキーワード選びの際に最も重要なのは、「誰にサイトを見つけ出して欲しいのか」、そして「その人はどんなキーワードで検索するのか」といった相手側の視点で考えることです。そんなの当たり前と思われるかもしれませんが、ちょっと気を抜くとWebマスターをはじめとするサイトの持ち主側の視点になってしまいがちです。 これを簡単な例で説明しましょう。マンション販売会社のサイトがあったとします。ここで特に意識しなければ、「マンション」プラス「販売」といったキーワードにしてしまいそうです。しかし、もし自分で住むマンションの購入を検討している人達にサイトを見つけてもらいたいのなら、「マンション」プラス「購入」とか、「分譲」プラス「マンション」にすべきでしょう。 また不動産投資家が対象なら、「マンション」プラス「経営」とか、「投資用」プラス「マンション」にするほうが、より相手側の視点と言えるでしょう。実際には、新築と中古の違いもありますし、市町村名や駅名も入れるので、キーワード選びは、もう少し複雑になります。 別のケースとして、アクセサリーを販売しているネットショップの場合を想定してみましょう。「アクセサリー」プラス「購入」も大事なキーワードですが、例えば「結婚記念日」「クリスマスプレゼント」といった、検索目的、すなわち相手が何のためにそれを探しているのかを示すキーワードも欠かせません。実際には、「プラチナ」のような素材名、「指輪」のような具体的な名称も必要になります。 相手側の視点で考えることは、その商品に関わっている期間が長いほど、また愛着があるほど難しくなります。無意識のうちに、自分の視点でキーワード付けを含むサイト構築を進めてしまいがちになるのです。 そこでキーワード選びにあたってはサイトの関係者だけでなく、既存の顧客や社内の別部署の人達、友人・知人、家族というように、広くヒアリングすることが必須となります。 べつに会議室に集まってブレーンストーミングなどをしなくてもかまいません。何かのついでに、気軽な雰囲気で聞いて回ればいいのです。例えば、こんな問いを投げかけてみます。 ・どんな人が探していると思う? ・何のために探していると思う? ・どんなとき探していると思う? ・どこで使う(食べる)ために探していると思う? ・どういうふうに使う(食べる)と思う? こうした簡単なことを質問するだけでいいのす。きっと、サイト構築の担当者が思いもよらないキーワードが挙げられることでしょう。 そしてそのようにして挙げられたキーワードは、最初のうちはあまり取捨選択をしないで、可能な限り全部をサイトの文章の中に盛り込むようにしましょう。仮にあまり検索されないキーワードだとしても、高い確率で検索者が次の検索につなげたり、目的とするサイトへダイレクトにアクセスするための「キラーキーワード」だって存在するのですから。 類義語や関連語はツールで調べる 相手側の視点でキーワードを列挙した後は、次のようなツールを使って、それらの類義語や関連語を調べ、キーワードに漏れがないかどうかを調べます。 従って最初にやるべきSEOは、検索者が満足するような内容のWebサイトを作ったうえで、 Googleの「ガイドライン」http://www.google.co.jp/intl/ja/webmasters/guidelines.html YST(Yahoo! Search Technology)の「ページ検索インデックスクローラーヘルプ」のような公表されているルールに従うことです。 http://help.yahoo.co.jp/help/jp/ysearch/slurp/ ・Overture キーワードアドバイスツール http://inventory.overture.com/d/searchinventory/suggestion/?mkt=jp 入力したキーワードを含む関連キーワード、それらの月間検索数(予測値)を表示します。 ・Google アドワーズ広告 キーワードツール https://adwords.google.co.jp/select/KeywordSandbox 入力したキーワードを、より限定するキーワード、入力したキーワードの類似キーワードと追加キーワードを表示を表示します。 これらのツールは、過去の統計情報から検索されやすいものを表示してくれるので、信頼性が高く、非常に重宝します。ただし過信は禁物です。あまり検索されないけれど、高い確率で次のアクションに至る「キラーキーワード」が抜け落ちてしまいがちなのです。 例えば「アクセサリー」で調べると、どちらのツールも「クリスマス」は表示されます。しかし、Overture キーワードアドバイスツールに「クリスマスプレゼント」は出てきませんし、「結婚」はどちらのツールにも出てきませんでした。アクセサリー販売において「結婚」が「キラーキーワード」かどうかは未確認ですが、ネットショップのWebマスターから内緒で教えてもらった別の「キラーキーワード」も同様に表示されませんでした。 したがって、まずは人間がキーワードを列挙し、それを補完するためにツールを使うという順番をおすすめします。