韓国のLG電子は、地上デジタル放送を受信可能な携帯電話の発表を行った。まずは韓国の国内市場において普及が図られるものの、海外市場へと広く投入していく方針が明らかにされている。
同社が200億ウォンの開発費を投じ、130名の研究者が2年の歳月をかけて開発に取り組んだとする新発表の携帯電話は、QVGA(240×320ピクセル)表示の2.4インチ液晶ディスプレイを搭載し、H.264/MPEG-4 AVC動画圧縮方式の地上デジタル放送を受信できるという。130万画素デジタルカメラを標準搭載するほか、MP3プレイヤー機能も装備されている。
最大のポイントとして、地上デジタル放送対応の携帯電話には、同社の開発したSoC(System on Chip)が採用されているとされ、動画表示性能の向上、省サイズ化、省電力性能を実現することができたという。また、携帯電話本体で受信番組の録画を可能にするほか、携帯電話で通話しながらTV映像を見ることもできるようだ。さらに、今回発表のSoCを、ノートPC、PDA、カーナビゲーションシステムなど、多彩なモバイル端末に搭載して、地上デジタル放送をサポートできるとも紹介されている。
今後、同社は地上デジタル放送対応の携帯電話を、欧州や南米地域、中国などを中心とする市場に広く提供していく意向を表明している。なお、すでに同社はデジタル衛星放送を受信できる携帯電話「SB-100」の開発を完了し、今年5月に正式発表を行ったという。
□ 携帯電話「SB-100」