昨年は、ファインディング・ニモ(ファイティング・ニモ:戦うニモではありません。)で、映画の世界感に共感した子供達が水槽の魚をキッチンに流し込んんだと話題になった名作を送り出したピクサー(Pixar)から、Pixarの新作「The Incredibles」、日本では「Mr.インクレディブル」として2004年12月4日から公開予定…今年は2DコミックのスーパーヒーローがCGで登場です。
今回もCGアニメーションを製作したピクサー社は、「Toy Story」「Monsters Inc.」「Finding Nemo」といった歴代の作品で、技術的な課題に挑戦し新境地を切り拓いてきていますが、今回の「The Incredible」では人間のキャラクタを1960年代のテレビアニメのような伝統的な2DキャラクタをCGで動かしている。 このCG製作の過程がCNETに掲載されていましたが、人が演じる映画では俳優の動向など話題になりますが、この手のCG映画の場合には、製作過程も裏舞台として楽しめるものかもしれません。 最初の段階:アーティストらは今でも、あらゆるコンピュータ処理を始める前に白黒のストーリーボード・スケッチを手描きしている。
体に肉付け:アニメータはモデルを使ってキャラクタの1つ1つの動きをコントロールしてから、ソフトウェアを用いてデジタルな皮膚をリアルタイムで付けていく。
シーンの設置:キャラクタのポーズが決まったら、バーチャルサーフェスを作成して背景を埋める。さまざまな角度から見た背景を埋めるために、何千ものモデルが必要になることもある。
仕上げ:重力や重さ、摩擦など実際の環境ファクタを反映させて、衣服や毛髪などの細部をレンダリングする。
光源の追加:キャラクタにシェーディング(陰影付け)を施して色や触感をつける。それから、バーチャル照明を各シーンに追加する。
もっと多くの過程を経て最終的にCGアニメーション化されるわけですが、一口にCGと言ってもアップルシードやハウルの動く城など、その絵のタッチひとつで描き出す世界観が違ってきます。CGの映画では楽しめる映画が多く作られていますが、今後は涙を誘うようなシナリオでアニメが製作されるようになれば、きっと多くの方にCGとかアニメーションだからといわれることも無くなるのではないでしょうか。 今回は、インクレディブルの舞台裏を覗いてCGの凄さから映画をレビューしてみましたが、技術の進歩だけでなく、発想とシナリオの進化にも期待しています。
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■ http://www.theincredibles.com/公式ページ