小糸製作所は,白色発光ダイオード(LED)を使ったヘッドランプ(LEDヘッドランプ)を試作し「第38回東京モーターショー」に展示した。2007年に実用化する計画という。
「欧州の法規制が改定されて2007年から白色LEDを利用できることが固まった。これまでの例からいって,欧州における決定は世界的にも適用される」
今回の展示品は配光については現行の法規制を満たすものの,明るさがまだ足りないという。
「現状のハロゲン・ランプよりも暗い。使用する白色LEDの個数を増やせば,明るさの基準を満たせるが,それでは消費電力が大きすぎる。2007年までに十分な発光効率を実現するようにLEDメーカーに引き続き要望していく」。
ただし発光効率の向上と,それによる発熱量の減少は別の問題を引き起こしそうだという。
「LEDヘッドランプの悩みの種の1つは雪対策。ハロゲン・ランプを使ったヘッドランプならば降ってきた雪が付着しても熱で自然と溶けるが,発熱量の少ないLEDヘッドランプではそういうわけにいかない。別途,雪を溶かす装置が必須と考えて効果的な手段を模索している」