Googleは、3Dデジタルマップを作成・配信している米Keyholeの買収を発表した。
Keyholeは、衛星画像、航空写真、地形データなどを組み合わせた3Dマップを作成、インターネットに接続しているPCから自在に3Dマップを操作できるサービスを提供している。
様々なソースから集めたマッピング情報は、データ量としては数テラバイトに及ぶが、Keyholeはユーザーごとにレイヤー情報を設定し、高速に配信する独自のストリーミング技術を確立している。ユーザーは3Dマップを自在に回転・傾斜させられるほか、スムースな移動、地球規模からストリート・レベルまでの高速ズームイン/アウトが可能だ。また、ホテル、駐車場、ATM、地下鉄の駅など、様々な情報を検索する機能を装備している。
地図よりも、実際の場所の雰囲気や状況が伝わるため、不動産、事業計画、都市計画や観光などに利用されている。また、引っ越しを検討している人が、候補となる町をKeyholeを使って散策し、学校や交通機関の場所を確認するなど、一般ユーザーの利用も増えているという。
「Keyholeを使えば、各家庭にあるコンピュータから、まるでスーパーヒーローのように世界中を飛び回ることができます。さらに目的の場所近くの病院を探したり、ある場所に行くための道路や距離を確認するなど、豊富な機能を備えています」とGoogleの製品マネージメント担当のJonathan Rosenberg氏。
Googleは、同社の検索サービスにKeyholeを組み合わせる可能性については明らかにしていない。買収発表と共に、これまで69.95ドルだった「Keyhole 2 LT」を29.95ドルに値下げした。
Keyholeには、マップ閲覧を中心としたLT版のほか、データの埋め込みが可能な高機能版「Keyhole 2 PRO」(599ドル)、NVIDIAのGPU専用となる「Keyhole 2 NV」(24.95ドル)が用意されている。