ピットでのタイヤ交換なし F1来季から規則改定 国際自動車連盟(FIA)は、F1シリーズの大幅な規則改定を発表した。
安全性の向上や、膨れ上がった開発費の抑制を狙ったもので、2005年シーズンから (1)予選から決勝が終わるまで使用できるタイヤは1組だけ (2)来期からは、2グランプリで1エンジンに制限する (3)速度の上がり過ぎを防ぐため、車体の形状に新たな制限を加える −−などとなっている。
また、来季から新予選方式導入で各F1チームから合意を得たとも発表されています。 新しい予選は、土曜日の午後と日曜日の午前中に1回ずつ予選セッションを行ない、その合計タイムでグリッド順を決めることになるようです。
ピットでのタイヤ交換なし、各グランプリの予選から決勝終了まで使用できるタイヤは1組だけとなるとF1来季から規則改定されたようですが、これって改悪じゃないですか?
今回の改正の目玉は、レースの様子を大きく変えそうなタイヤの制限が加わったことでしょうか。今年までは2回、3回と給油とタイヤの交換をいかに効率よくタイミングを図って行うかでレースの勝敗が決まるほど重要なポイントになっていましたが、来期からはパンクした場合を除いてピット作業での交換ができなくなります。
ピットインのタイミングで大勢のスタッフがマシンを取り囲み、スピーディーにタイヤを取り換えるF1ならではの場面が来期からは見られなくなることになります。
パンクした場合いって言ってもピットに戻ることすら大変になってしまいますし、レース事態の安全性も失われかねない事態になります・・・いったい何を考えたらこうなるんでしょうか?
また、エンジンの利用制限も厳しくなり、今季のように1グランプリ1エンジンの使用ではなく、来季からは2グランプリを通して1エンジンに制限されます。これはマシンの速度を抑え、安全性を高めることを目的とした新たな規定では、規定に違反した場合、10グリッド降格処分となるそうですが、より耐久性のあるエンジンを作り上げなければいけなくなり、高性能&高出力のエンジンを作り上げることが難しいというジレンマがありますが、これはある意味賛成できます。
さらに2006年からは3.0リットルのV10エンジンから2.4リットルのV8エンジンに移行するが、弱小チームは2006、07年シーズンはこれまでと同じ3.0リットルのV10エンジンの使用が許可されるそうですが、メーカー系の上位チームはパワーの無いエンジンで、プライベート系下位チームは強力なエンジンでブンブン言わせるレース・・ある意味面白いかもしれません。
新しいF1予選のルールでは、土曜日の午後に行なわれる予選セッションは軽いタンク燃料で走行することが認められ、日曜日のセッションではレーススタート時に搭載する燃料で予選ラップを行なわなければならない。
金曜日のフリープラクティスは影響を受けない。予選セッションのスターティングオーダーは今年と同じで、1回目のセッションでは直前レースでの上位から順にスタートし、2回目のセッションは1回目のセッションで遅かったドライバーから順にアタックを行なう。
さて、この規約とルール改正が、どこまで実効性があって、効果があるのか?その結果どんなレースになるのか予測できませんが、レースをする者、レースを見る者が楽しめる形にしてほしいものです。