やや雲が広がっているものの、ドライコンディションに恵まれた中国の上海インターナショナルサーキット。スタート時のコンディションは、気温29℃、路面温度40℃となっている。エンジン交換を行なったフェラーリのミハエル・シューマッハは、予想されたようにピットレーンからのスタートを選択した。現地時間午後2時、ルーベンス・バリチェロを先頭に、フォーメーションラップがスタートする。
スタート!バリチェロがトップをキープし、キミ・ライコネンが2番手を死守、3番手には6番手から得意のスタートを決めたフェルナンド・アロンソが続いている。オープニングラップのオーダーは、1位バリチェロ、2位ライコネン、3位アロンソ、4位フェリペ・マッサ、5位ジェンソン・バトン、6位ジャンカルロ・フィジケラ、7位ラルフ・シューマッハ、8位デビッド・クルサード、佐藤琢磨は14番手、ミハエル・シューマッハは最後尾でオープニングラップを終えている。
3周目、バックストレート手前のターン13において、バトンがマッサをかわして4番手に浮上する。そして、バトンは一気にアロンソとの差をつめていく。一方のマッサは、その後フィジケラとラルフにも抜かれ、クルサードからも攻撃を受ける。そして、ライコネンもバリチェロとの差を縮めていく。クルサードがマッサをパス。
7周目、バックストレートエンドでバトンがアロンソをオーバーテイクし、3番手へ浮上!そのバトンはファステストラップを記録しながら、さらに前にいるライコネンとバリチェロを目指す。トップ11周目、ミナルディのジャンマリア・ブルーニがスローダウンしている。マッサが上位陣では最初にピットストップを行ない、次のラップではフィジケラ、クルサードもピットへ。ブルーニはピットに戻り、再びレースへ復帰する。ミハエル・シューマッハとクリスチャン・クリエンがバックストレートエンドで接触!シューマッハはレースを続行するが、クリエンはピットに戻ってリタイアとなる。
12周目、バリチェロとライコネンが同時にピットストップ!順位変わらずコースへと復帰する。翌周にはルノーのアロンソがピットストップを行ない、8.6秒でコースへ。次のラップにはバトンがピットへ。9.7秒で作業を終え、4番手でコースへ戻る。しかし、まだトップのラルフ・シューマッハはピットストップを終えていない。10位を走行していたミハエル・シューマッハがターン13で単独スピン!12位まで順位を落としてしまう。暫定トップだったラルフがピットへ。順位を落としたミハエルだが、再びペースを戻してクルサードをバックストレートエンドでパスしていく。さらにはフィジケラも抜き去り、ポジションを取り戻す。
18周目、佐藤琢磨がピットストップへ。ミハエルは1分32秒5という、まわりよりも2秒速いタイムを連発して激しくアタック。弟のラルフに迫っていく。そして、バックストレートエンドでラルフをパスし、そのまま1回目のピットストップへと向かう。9.0秒で作業を終えてコースへ復帰。
27周目、ライコネンがブルーニとつながって2度目のピットストップを行ない、6.1秒でコースへ復帰していく。一方のバリチェロは、このタイミングでファステストラップを記録する。29周目、バリチェロが2度目のピットストップへ。バリチェロも6.2秒のショートストップでコースへ復帰し、見事にライコネンの前をキープする。
33周目、4位を走行していたルノーのフェルナンド・アロンソが2度目、最後と思われるピットストップを9.7秒で終わらせる。次のラップにはラルフ・シューマッハもピットに入り、9.9秒で作業を終え、アロンソの後ろでコースへ復帰。
35周目、トップを走行していた2ストップ作戦のBARのバトンが最後のピットストップへ。10.2秒で作業を終えてコースへ復帰していく。11位を走行していたミハエル・シューマッハの左リアタイヤがパンクして、スローダウンしている!同時に、トヨタのリカルド・ゾンタもスローダウン!ミハエルはピットまで戻り、7.1秒で再給油も行ないコースへと復帰していく。そして、残り20周というところでライコネンが最後のピットストップを行ない、佐藤の前でコースへ復帰する。バトンはライコネンの前に出ている。ラルフがバックストレートエンドでクルサードと接触してスピンし、さらにピットへの入り口でも彷徨う。クルサードの左フロントもパンクしている。ラルフはピットでリタイア。ラルフとクルサードの接触に関しては、レース後に審議が行なわれるとレーススチュワードから発表されている。佐藤も最後のピットストップを終え、8番手のポジションに戻っている。
ブルーニの左フロントタイヤがきれいに外れ、3輪走行でピットを目指す。残り14周、バリチェロが最後のピットストップへ。6.2秒で作業を終え、バトンの前、余裕を持ってトップでコースへ復帰する。
レース残り10周、オーダーは1位バリチェロ、2位バトン、3位ライコネン、4位アロンソ、5位モントーヤ、6位佐藤、7位フィジケラ、8位マッサとなっている。後方では11位をかけてジャック・ヴィルヌーヴとミハエル・シューマッハ、因縁の対決が実現している。47周目のバックストレートエンドでヴィルヌーヴをオーバーテイクしたシューマッハは、その直後に最後のピットストップを終わり、6.1秒でコースへ復帰する。
ファイナルラップ。バリチェロがトップ、2位のバトンと3位のライコネンの差が縮まってきている。後方ではミハエルがファイナルラップに1分32秒238のファステストラップを記録している。
チェッカー!ルーベンス・バリチェロが前回のイタリアGPに続き今季2勝目を達成!2番手にはジェンソン・バトン、3位キミ・ライコネン、以下は4位フェルナンド・アロンソ、5位ファン・パブロ・モントーヤ、6位佐藤琢磨、7位ジャンカルロ・フィジケラ、8位フェリペ・マッサとなっている。完走16台。
Pos. ドライバー コンストラクターズ Time Points
1 R・バリチェロ フェラーリ 1:29:12.420 10
2 J・バトン BAR + 1.035 8
3 K・ライコネン マクラーレン + 1.469 6
4 F・アロンソ ルノー + 32.510 5
5 J・P・モントーヤ ウィリアムズ + 45.193 4
6 佐藤 琢磨 BAR + 54.791 3 アグレッシブな走りで予選18位から6位!
7 G・フィジケラ ザウバー + 1:05.464 2
8 F・マッサ ザウバー + 1:20.080 1
9 D・クルサード マクラーレン + 1:20.619 0
10 M・ウェーバー ジャガー + 1 laps 0
11 J・ヴィルヌーヴ ルノー + 1 laps 0 注目のビルヌーブは無難な走りで11位乾燥
12 M・シューマッハ フェラーリ + 1 laps 0
13 N・ハイドフェルド ジョーダン + 1 laps 0
14 O・パニス トヨタ + 1 laps 0
15 T・グロック ジョーダン + 1 laps 0
16 Z・バウムガートナー ミナルディ + 3 laps 0
Did not finish
17 G・ブルーニ ミナルディ + 18 laps 0
18 R・シューマッハ ウィリアムズ + 19 laps 0
19 R・ゾンタ トヨタ + 20 laps 0
20 C・クリエン ジャガー + 44 laps 0
2004年F1第17戦日本GPは、2週間後の10月10日に鈴鹿サーキットにおいて決勝レースが行なわれる。