F1の2005年を占う
フェラーリ:
現在F1で最も成功しているフェラーリは、来年も変わることはまずないだろう。ミハエル・シューマッハは疑いの余地なく8度目のワールドチャンピオンを狙い、チームメイトのルーベンス・バリチェロもフェラーリとの契約を全うするだろう。
ルノー:
英仏チームのルノーは、カーナンバー7番のヤルノ・トゥルーリを放出し、ジャンカルロ・フィジケラがチームに戻ることが決定している。(シートを)交換するような・・・トゥルーリとフィジケラは、それぞれルノーでいい活躍を見せてきた。特にトゥルーリは2004年、素晴らしい活躍をしている。ではなぜ(チームはドライバーを)変えるのか? チームボスのフラビオ・ブリアトーレとトゥルーリのマネージメント契約は今年いっぱいとなっている。しかしルノーによると、チームはフェルナンド・アロンソをプッシュできるドライバー(フィジケラ)が必要で、今年のトゥルーリのペースはすでに達成されてた・・・と言うことだ。
B・A・R Honda:
B・A・Rとホンダは最近パートナーシップを延長する契約を結んだ。ジェンソン・バトンは2005年までの契約となっている。佐藤琢磨について少し触れられていることは、琢磨とB・A・Rの契約は今年で切れることになっている。しかしホンダを後ろ盾に、琢磨はチームに残ることが予想される。金曜日に活躍しているテストドライバーのアンソニー・デビッドソンはザウバーかウィリアムズで走るのではないかとうわさされている。来年はグランプリに参戦することが予想されている。昨年と比べて今年チームはとてもいいパフォーマンスを見せており、2005年に3台目のマシンを金曜日に走らせることはないだろう。
BMWウィリアムズ:
2005年のBMWウィリアムズは、ファン-パブロ・モントーヤがマクラーレンに、ラルフ・シューマッハはトヨタ入りが決定している。そのためドライバーは一新されることになる。現在ジャガーのマーク・ウェバーが、2005年はウィリアムズで期待に沿う活躍をするだろう。ナンバー2もしくはセカンドシートには、過去4年間レースにでたことのあるドライバーなら誰でもそのシートをつかむチャンスは残されている。ジャック・ビルヌーブやミカ・ハッキネンが戻ってくるという見方もある。サインの可能性があるのは、ニック・ハイドフェルドかオリビエ・パニスだろう。BMWはドライバーの国籍は重要ではないと強調しているが、決断する過程で最後にそれが少し影響しても驚くことではない。セバスチャン・ブーデの名前も挙がっている。しかしシーズン終わりにテストをすると話の出ているチャンプカーのブーデに、一番可能性があるだろう。そしてアンソニー・デビッドソンも忘れてはならない・・・
ザウバー・ペトロナス:
ジャンカルロ・フィジケラは自身の株を上げ、ザウバーと後1年契約が残っているにもかかわらず2005年はルノーへ戻る。フェリペ・マッサは引き続きチームに残留するものと思われる。ウィリアムズ同様に、ザウバーのセカンドシートもまだ決まっていない。候補に上がっているB・A・Rのテストドライバー、アンソニー・デビッドソンは、間違いなくチームにフィットするだろう。一方で、メルセデスのドライバー、ゲイリー・パフェットもドイツのツーリングカーからF1へ参戦することを考えているようだ。F3000で活躍するビタントニオ・リウッツィも、レッドブルのバックアップでザウバーかジャガーで走ることがうわさされている。現在残るシートをめぐる三つ巴の戦いとなっている。
トヨタ:
ラルフ・シューマッハがウィリアムズからの経験を持って、2005年からトヨタに入ることになる。現在のドライバー、クリスチアーノ・ダ・マッタとオリビエ・パニスは、チームを去ってチャンプカーか他のチームに移る可能性が高い。ルノー復帰をジャンカルロ・フィジケラが勝ち取った為に、ヤルノ・トゥルーリは2005年、フラビオ・ブリアトーレのマネージメントからもチームからも外れることになる。しかしながら、モナコGP勝者トゥルーリは、来年はトヨタに移籍する可能性が高くなっているようだ。現在トヨタのテストドライバーをしているリカルド・ゾンタは、来年も同じ役目を担うことが予想されている。
ジャガー・レーシング:
マーク・ウェバーがウィリアムズへの移籍が決まり、ジャガー・レーシングはレッドブルが後ろについているクリスチャン・クリエンの新しいパートナーを探さなければならない。デビッド・クルサードはマクラーレン・メルセデスで9年間の経験があるので、このシート争いではナンバー1候補だろう。同じくレッドブルの後ろ盾を持つビタントニオ・リウッツィがクルサードを抑えれば、チームはレッドブルのドライバーを二人抱えることになる。しかしジャガーもチャンスが増えるオフシーズンを待ち、ドライバーのラインナップを決めることを急いでいない。
ジョーダン・フォード:
2005年ジョーダンにはフォードエンジンからトヨタに変える話が持ち上がっている。ジョーダンにとって2005年は大きく変わりそうだ。はたまた何も変わらないのだろうか・・・ジョーダンにはオーナーが変わるとか、エンジンがトヨタに変わるとかうわさが今でも流れている。トヨタがエンジンを供給するべきかは、かなりの疑問だが、オリビエ・パニス、リカルド・ゾンタ、ライアン・ブリスコならジョーダンでもいいレースをするだろう。しかしこのチームの2005年を予想するのはとても難しい。今年のドライバー、ニック・ハイドフェルドはチームに資金を持ち込んでおらず、チームメイトのジョルジオ・パンターノも堅実な仕事をしている。しかしこれまで同様に契約の話になると、お金がものを言うだろう。
ミナルディ・コスワース:
ミナルディは今年ジャンマリア・ブルーニとジョルト・バウムガルトナーを起用している。歴史的に、ミナルディは同じドライバーを1年以上使ってきたことがない。つまりどちらかのドライバーが2005年を獲得できるようにチームに印象付けることができるか見ものである。ブルーニは特に際どい立場に立っており、ポール・ストッダートは彼のパフォーマンスについて公に厳しくコメントしている。しかし実際ブルーニの方がチームメイトより速い。2005年はまったく新しいラインナップが予想される。
2005年の占いはここまでで十分だろう。3ヶ月以内には、確実に今日ここになかったニュースや発表もあることだろう。2005年がどうなるか予想する前に、まだ2004年のレースが残されている。
ドライバーの株は上がることもあれば、下がることもあることを忘れてはならない。