回転2軸ヒンジを使い、閉じたままテレビが見られる「V402SH」。実はヒンジ部に付いているホイップアンテナは、テレビ/ラジオ専用。これまでのテレビ付き端末に比べても感度がよく、テレビ付き携帯に対する印象を一変させてくれた。
アナログテレビ内蔵携帯は、NEC製の「V601N」、東芝製の「V401T」に続き3機種目。ではどこが変わったのか。いまさらアナログテレビチューナーはないだろうと勝手に思っていた。しかしシャープ製の「V402SH」を見て、“テレビ付き”に対する見方がちょっと変わった。
V402SHのヒンジ部にあるホイップアンテナは、テレビ/FMラジオ専用のもの。「いわゆる携帯のアンテナとは違う。通話には使っていない」とシャープ商品企画部の馬場木綿子氏は話す。通話用のアンテナは別途内蔵されている。
V601NやV401Tのアンテナは、テレビ用(UHF)と通話用兼用で、VHFとFM放送についてはアンテナ内蔵イヤホンマイクがメイン。V402SHでも、もちろんアンテナ内蔵イヤホンマイクが付属するが、なしでもホイップアンテナを伸ばせばかなり感度がいい。
回転2軸ヒンジ導入による視聴スタイルの変化。液晶を回転させて前面に向けて再び折りたためば、横向きの大画面でテレビを閲覧できる。
当然、折りたたんだ状態でも側面のボタンでチャンネルを変えたりボリュームを調整したりできる。閉じたままラジオを聞くことも可能だ。
ヒンジ部に設けられたスピーカーはアイデアもの。「絵と音が両方同じ方向を向く。裏面、表面、スピーカーの位置はどこがいいのか」という疑問に対する答えがこれだったと、デザインを担当した小山啓一主任デザイナーは話す。折りたたんでも閉じてもスピーカーは外を向いており、音をダイレクトに聞かせてくれる。口径自体はそれほど大きなものではないが、音質はなかなかだ。