独Infineon Technologiesは、同社の布地にエレクトロニクス機能を織り込めるウェアラブル・エレクトロニクス技術を用いた男性用ジャケット「mp3blue」を、独衣料メーカーのrosnerと共同開発したことを発表した。
これまで同技術を組み込んだスノーボードジャケットなどスポーツウエアは発表されていたが、日常的に着る服として製品化されるのは初めてだという。 ドイツのデュッセルドルフで開催されるCPD Fashion Fairで初披露する予定で、発売日や価格などは未定だが、8月1日から専用サイトで予約受付を開始する。 mp3blueは、128MBのメモリーを搭載するMP3プレイヤー、Bluetoothユニットを装備。襟にマイクとSenheiser製のヘッドフォン、袖にはMP3プレイヤーのコントローラを備える。 Bluetooth通信機能付き携帯電話と併用すれば、内蔵マイクとヘッドフォンでハンズフリー通話が可能。MP3プレイヤーと通話機能は連係していて、音楽を聴いている最中に電話がかかってくると、自動的にMP3プレイヤーから携帯電話に切り替えてくれる。フル充電状態でエレクトロニクス機能の稼働時間は最大8時間。ジャケットは、エレクトロニクス・モジュールを取り外すだけで洗濯できるそうだ。 Infineonが発表の中で紹介していたVenture Developmentの市場予測によると、2007年にインテリジェント・テキスタイルの市場規模は10億ユーロ以上になる。 Infineonは、衣料にセンサを組み込んで医師が患者の状態を遠隔モニタできるようにしたり、モーション・ディテクション機能を床や壁に組み込んで、セキュリティシステムに利用するなど、インテリジェント・テキスタイルの応用分野を広げる試みに積極的に取り組んでいる。
■Infineon Technologies http://www.infineon.com/ ■mp3blue http://www.mp3blue.de/