新華社電(電子版)によると、中国最古の王朝と確認されている殷(いん)(紀元前16世紀―同11世紀)の都があった河南省の「偃師(えんし)商城」遺跡で発見された石造りの大規模な人工池の跡が、ぜいたくな酒宴を意味する「酒池肉林」の由来となる、殷代の帝王の池だったのではとの見方が出ている。
司馬遷の「史記」などによると、暴君として知られる殷代の紂(ちゅう)王は池に酒を満たし、裸の男女を前に、池の酒を飲むという酒宴を行ったとされている。
池の跡は1999年に発見され、長さ約130メートル、幅約20メートル、深さ1・5メートル。
近くで多くの井戸の跡が発見され、使用年代も同一と見られることから、専門家は、池の用途が生活用水ではなかった根拠としている。中国社会科学院考古研究所の杜金鵬研究員は「古代文献の記載の確実さを裏付けた」と強調している。