来週のドイツGPは数年前に改修されたホッケンハイムサーキットで行なわれる。ホッケンハイムは人口約1万9000人の小さな街で、バーデン・ヴュルテンベルク州のライン平野に位置している。
1932年5月29日、ホッケンハイムは舗装されていない三角形のサーキットにおいて初のオートバイレースを開催した。1938年にはオーバル型のパラティネイトリンクとして再設計された。そして、1957年にさらなる改修が行なわれ、自動車競技場が建設された。
ホッケンハイムは1970年8月2日に最初のF1グランプリを開催し、そのレースではヨッヘン・リントが優勝した。1977年からはホッケンハイムでドイツGPが開催されるようになり、ニュルブルクリンクにドイツGPが戻ったのは1985年の1度きりとなっている。2002年、ホッケンハイムは新しいデザインのコースと新しい名前、“ホッケンハイムリンク・バーデン・ヴュルテンベルク”で70周年を祝福した。長い森のストレートは、観客収容人数を増加させるための新しいセクションに変更された。かつてはマシンが森の中へと消えていった場所に右のタイトなカーブが作られ、そこから左へ流れるように進んでいくパラボリカが設置された。その頂点には極めてタイトな1速のヘアピンが待ち構えており、ドライバーたちはステアリングをロックするまで切っていく。そのヘアピンを抜けて右、左、右のコンビネーションを通過し、スタジアムセクションへと戻ってくる。
昨年のレースではファン・パブロ・モントーヤが2位のデビッド・クルサードと3位のヤルノ・トゥルーりに対して65秒の大差をつけて勝利した。モントーヤは昨年のレース中に記録したコースのラップレコード(1分14秒917)を保持している。
2003年のドイツGPではBMW・ウィリアムズのマシンがフロントローを独占した。モントーヤは1分15秒167でポールポジションを獲得し、チームメイトのラルフ・シューマッハもわずかの差(1分15秒185)で2番グリッドを確保した。
ホッケンハイムリンクの全長は4.574kmで、決勝レースではそのコースを67周走行するため、レースディスタンスは306.458kmとなる。2004年FIAフォーミュラワンワールドチャンピオンシップ第12戦ドイツGP決勝レースは、現地時間の7月25日(日)午後2時スタートとなる。