NTTドコモは、FOMA+無線LAN端末「N900iL」を開発した。ドコモでは新端末をPBX機能社内システムを含めた「PASSAGE DUPLE(パッセージ・デュプレ)」パッケージとして法人向けに提供していく考え。
「N900iL」は、無線LANモジュール(IEEE802.11b準拠)を搭載したNEC製FOMA端末。法人向けとして想定されており、iアプリDXやキャラ電、赤外線リモコン機能はサポートされていない。 国内で初めて無線LANを内蔵、さらにOSにLinuxを採用した。
FOMAネットワークと無線LANを同時に利用できるデュアル端末で、屋外ではFOMA携帯電話、社内などの屋内では無線LANを利用したVoIPによる内線電話、といった用途が想定され、ドコモが法人向けに販売することで、端末価格は4〜5万円になる。発売は秋ごろが予定されている。
利用スタイルとしては社内では無線LANを利用したIP電話端末、社外ではFOMA端末という形になる。待受状態として、「デュアルモード」、「FOMAシングル」、「無線LANシングル」の3つから選択可能。また、FOMAネットワークあるいは無線LANのどちらからでも利用可能な「ブラウザ」機能や、登録した相手の状態を表示する「プレゼンス」機能、シンプルなメッセージ送受信が可能な「インスタントメッセージ」機能が用意されている。
メインディスプレイは約2.2インチ、QVGAサイズ、65,536色表示の全透過型TFT液晶、サブディスプレイは、約0.96インチ、30×120ドット、4,096色表示の半透過型STN液晶となる。外部メモリカードとしてminiSDカードに対応。また背面に有効画素数100万画素(記録画素数200万画素)のCCDカメラ、メインディスプレイ上部に有効画素数11万画素(記録画素数10万画素)CCDカメラを搭載する。
基本的なデザインはN900iに似た仕上がりで、大きさは約102×48×27mmで重さは約120g。連続待受時間は、FOMA(静止時)で約280時間、FOMA(移動時)で約230時間、無線LANで約230時間、デュアルモードで約150時間。また連続通話時間はFOMA時で約140分、IP電話時で約160分。テレビ電話の連続通話時間は約80分となる。ボディカラーはシルバーの1色が用意される。
NTTドコモでは、本端末を含めたシステムを『PASSAGE DUPLETM(パッセージ・デュプレ)』とし、全国のNTTドコモ法人営業部門によるシステム販売およびパートナー企業様による販売を行う予定。
N900iL」の主な特長(予定) ■ 外ではFOMA、企業内では無線LANとして利用することが可能。
■ 「デュアルモード」または「FOMAシングル」か「無線LANシングル」の3つから待受の状態を選択することが可能。
■ 無線LANによるIP電話機能により、IP−PBXの音声サービス(発着信・保留・転送等)を利用可能。
■ FOMAおよび無線LANで利用することができる「ブラウザ」機能を搭載。
■ 登録した相手の状態(会議中、外出中等)の表示が可能な「プレゼンス」機能を搭載。
■ 簡易なメッセージの送受信が可能な「インスタントメッセージ」機能を搭載。
現段階で無線LANを利用したVoIPは、屋外の無線LANホットスポットを使っての利用はできない。無線LANでのブラウジングは、イントラネットのiモード用サイトと、イントラネット経由でのインターネットのiモードサイトアクセスのみで、直接無線LANからインターネットにアクセスすることはできない。またiモードの公式サイトへのアクセスもできない。ただし同社が提供する無線LANサービス「Mzone」などで、無線LANを使ったブラウジングを可能にすることも検討されている。
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