米国と欧州の土星探査機カッシーニが7年近い長旅の末、米東部時間30日深夜(日本時間1日午前)、土星の周回軌道に入るための減速を開始した。史上初めて土星を周回しながら、土星の輪や多くの衛星を4年間にわたり探査する。来年初めには小型探査機を土星最大の衛星タイタンに下ろし、地球に生命が誕生した謎の解明に役立つデータを集める予定。
カッシーニは、米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)などが97年10月に打ち上げた。地球や金星、木星の重力を利用して針路変更(スイングバイ)し、約35億キロ!を飛行してきた。 米東部時間30日午後10時36分(日本時間1日午前11時36分)、エンジンを噴射して徐々に減速したのを確認した。土星の重力圏に捕らえられ、土星を周回する軌道に入る。