ヨーロッパとの時差(TV放映時間差)の関係で、予選開始は通常より2時間早い現地時間12時。明日の決勝フォーメイションラップ・スタートも12時となっている。
そんな予選1回目の天候は快晴。気温23度、路面温度45度、湿度47%というコンディションで。、風が4・7メーター/毎秒と強く、セッション開始直前はメインストレートに向かい風。ギヤ比をいかに設定するか、各チーム悩みどころとなるだろう。
トップランナーのミハエル・シューマッハーはまずは1分10秒129をマーク。続くバリチェロはシューマッハーのタイムを0.675秒短縮してくる。さらに、3番手ジェンソン・バトンもミハエル・シューマッハーを若干しのいだ。
その後、しばらくは上位陣を脅かすアタッカーは現れなかったが、11番手佐藤琢磨はバトンをしのぐタイムを叩き出し、バリチェロの0.548秒落ちで2位に入ってくる。続く12番手、フェルナンド・アロンソも琢磨に次ぐ3位に入ってきた。
ウイリアムズ勢も、BMWパワーを活かし上位に食い込んでくる。ラルフ・シューマッハーは佐藤琢磨と1000分の1秒差で3位に、ファン−パブロ・モントーヤはセクター3でバリチェロより速く2位に入る。
今回、トヨタ勢が速い。18番手に登場のクリスチアーノ・ダ・マッタはセクター3がやや遅いが、それでも6位に。19番手オリビエ・パニスは最高速が338・8km/hのトップスピードをマークし、琢磨を押しのけて3位に入ってきた。
12時36分、全車がアタックを終了し、チェッカー。バリチェロが1回目のトップ、2位にモントーヤ、3位にバニス、佐藤琢磨は4位となった。
午後1時から開始の予選2回目は、気温24度、路面温度46度、湿度36%というコンディション。風は4〜5メーター/毎秒と、かなり強い。一回目予選ではキミ・ライコネンとニック・ハイドフェルドが強い向かい風で大きく割を食った。
最初の5台に登場するミナルディとジョーダン勢は、エースが威厳を見せつけ、走るアタッカーが次々とタイムを塗り替える。5番手、6番手に登場のジャガー勢はマーク・ウエーバーがクリスチャン・クリエンより0.9秒速いタイムをマークする。
7番手に登場のキミ・ライコネンは1コーナーで縁石に乗り過ぎたがセクター3が速く、ウエーバー
を0.1秒しのいでトップに。8番手フェリペ・マッサはセクター2が極端に遅く、ヘビーフューエル作戦がみえみえ。10番手アタッカーのジャンカルロ・フィジケラはマッサよりわずかに速い1分12秒470。こっちも重いタンクなのだろう。
続く11番手、ヤルノ・トゥルーリは、ピットロードを押しがけで出てくる。なんとか発進するが、セクター1から12秒も遅く、そのままピットイン。ノータイムとなってしまった。
12番手にアタックを行ったミハエル・シューマッハーはライコネンを0.7秒しのぎトップに浮上。バトンはシューマッハーの0.420秒落ちの2位に。14番手アタックのダ・マッタは少し伸び悩んだか。最高速が325・5km/hと遅い。16番手ラルフは2コーナーでミス。兄の0.7秒落ちとなった。
そして、17番手にアタックを行った佐藤琢磨は、セクター2までトップタイムで通過したが、ミハエル・シューマッハーのわずか0.2秒落ちで暫定2位となる。19番手モントーヤはラルフよりやや速く3番手となる。この時点で佐藤琢磨の3位以内は確定した。
ラストアタッカー、バリチェロはセクター2最速でシューマッハーのタイムを0.177秒ブレイクし、今季初ポールポジションを獲得。昨年の日本グランプリ以来、通算10回目だ。
2位ミハエル・シューマッハー、3位佐藤琢磨、4位バトン、5位モントーヤ、6位ラルフで1列目から3列目までフェラーリ→BARホンダ→ウイリアムズBMWとキレイに色分けされた。佐藤琢磨のトップ3入りは今季3回目。フェラーリの最前列独占は開幕戦オーストラリア、第3戦バーレーンに続いて今季3回目。ミハエル・シューマッハーはセクター1、3最速で、バリチェロはセクター2最速。おそらくバリチェロの方がタンクが軽そうだ。終了時の気温は24度、路面温度は48度だった。