マイクロソフト MSN Messenger IP電話終了

　このサービスの開始当初、一部立ち上げにかかわったこともあり、今回のサービス終了のアナウンスは寂しくもあり、また、IP電話が立ち上がらない現状では仕方がないのかと、早すぎたテクノロジーを残念におもってしまった。

　数年後には当たり前のようにIP電話が利用されると夢を見ていたのかもしれないが、テクノロジーとしてはすでに現実レベルにあったが、サービスとして、また携帯電話全盛の今は、過去に「イリジウム衛星携帯電話」のようなサービスがあったことからも、誰でも使えるサービスにならなかった事が一番の原因だと思う。

　しかし、今後も可能性がないわけではなく、BTGroupは（UK）では、2009年までに自社が所有する通信インフラを全面的にIPネットワークへ移行する計画だ。これによりユーザは、英国内のどこからでも、あらゆる機器を使ってブロードバンドにアクセスできるようになる。 BTは、既存のATM（非同期転送モード）ネットワークおよび公衆電話交換網（Public Switched Telephone Network：PSTN）を段階的に廃止する計画だ。

　この移行プロジェクトが成功すれば、BTは、音声やデータ通信サービスをIP（Internet Protocol）ネットワークを通して提供することになる。このネットワークではMPLS（Multiprotocol Label Switching）もサポートする予定だ。また、現在よりも光ファイバーを多く取り入れる予定で、場合によっては、従来の銅線に替わり顧客の建物まで光ファイバーが敷設されることになる。

　BTは、2007年にPSTNからIPへの大々的な移行を開始する予定だ。今年は、1500人の顧客を対象に、VoIP（Voice over Internet Protocol）のテストを開始する。

　新しいネットワークの構築には、BTの2004年から2009年までの設備用年度予算55億ドル（30億ポンド）のほとんどが充てられることになるだろう。このプロジェクトが完了すれば、英国全土に渡り、固定・ワイヤレス接続の両方で高速データサービスが提供されることになる。BTは、このアクセスを「ブロードバンド・ダイヤルトーン」と呼び、固定電話網が機能していることを意味するダイヤルトーンの音と対比させている。

このように、今後世界規模でPSTNからVoIPへ移行が徐々に進むことは間違いなく、音声もデータも当たり前のように取り扱われるようになると思う。

また、EUではVodafoneを中心にブルーチーム？が結成されると聞いている、これは屋外では携帯電話として使い自宅では通常の電話として、携帯キャリアと固定キャリアの境目をなくしたシームレスなサービスを目指す、使う人が選べるサービスを考えるプロジェクト。

世の中では多くの人が沢山のことを考えているが、そのほとんどが夢と消えていくのかも知れない。
輝く技術があっても、決してそれが残る保障はないが、すべてがうまくそして誰もが必要とするものは、きっと残るものなのだろう。それは何？

＜＜UPDATE＞＞
Yahoo!のIMにIP電話機能統合
通信ソフトメーカーの米Sylantro Systemsは6月22日、電話業界の展示会SUPERCOMM 2004で、Yahoo!のインスタントメッセージング（IM）ソフト「Yahoo! Messenger 6.0」向けの通信サービス機能を発表した。

　このサービスでは、業界で初めてオープン標準に基づき通信サービスとYahoo! Messenger 6.0を統合したとSylantroは説明。キャリアはSylantroの開発キットとYahoo!のオープンプレゼンスインタフェースを利用して、Yahoo! MessengerにIP電話機能を組み込むことが可能になり、家庭や企業向けにサービスを提供できるとしている。

　IP電話機能はクリック一つで電話がかけられる「click-to-call」やビジュアルボイスメールなどを提供。通話相手もYahoo! Messengerを使っている場合はプレゼンス機能も利用できる。

　「音声、機動性、IMの統合は、通信の進化において重要な一歩となる。当社はオープンかつ公開されたインタフェースに重点を置いているため、ほかのネットワーク要素やサービスと迅速かつ密接に統合することが可能だ」。Sylantroのマーケティング／ビジネス開発上級副社長デビッド・イリング氏は発表文でこう述べている。