Microsoftが、「Windows Media Player( WMP10 ) 10」のテクニカルベータの配布を開始しました。 5月に開催された「Windows Hardware Engineering Conference (WinHEC) 2004」で、同社グループ副社長のJim Allchin氏は、「2004年後半にはメディア・エクスペリエンスの波がやってくる」と予告して、その中心となるWMPのメジャーアップグレードとなります。
もうすぐ登場予定のWMP 10は、「Janus」というコードネームで開発されているデジタル著作権管理(DRM)技術をサポートしています。この柔軟なDRMを実装することにより、幅広い種類のポータブルデバイスとの間でデジタルコンテンツの受け渡しが可能になります。 例えば、Roxioが米・欧で提供しているデジタル音楽配信サービス「Napster」では、月々9.95ドル(約1,100円)のサブスクリプション・サービスを契約すれば、自由に楽曲をPCにダウンロードして再生できますが、ユーザーがこの契約を打ち切ると、DRM機能によって、自動的にダウンロードした楽曲は利用できなくなるのです。 このようにサブスクリプションベースの音楽配信サービスならば、豊富な楽曲を楽しめるという利点がある一方で、今までのDRMではPC以外で利用できないという欠点があった訳ですが、今回の『WMP 10』と『Janus』対応のポータブルプレイヤーならば、サブスクリプション・サービスの楽曲でも、サービス内容を反映させた形でポータブルプレイヤーに転送でき、著作権を守りながら、権利を保有するユーザーは利用範囲を限定されるのではなく、好みの機器で音楽を楽しむことが出来るようになります。 しかし!それもこれも、この『WMP 10』と『Janus』を組み合わせた場合と言う、枠に組み込まれていることをお忘れなく!要するにMSテクノロジーの手のひらの中で自由を得ているに過ぎないのです。 少なくとも現在のDRMよりは格段に自由で柔軟な仕組みだとは評価しますが、これが業界で共通化された仕組みとはなりそうにありませんので、今後はDRMで選ぶ時代になりそうです。 また、音楽配信に関しても、iPodばかりが話題になっていますが、今後USのようにサブスクリプションベースの音楽配信も日本国内で展開されることを期待しています。 iPodが売り切りのCD販売だとすれば、『サブスクリプションベース』はCDレンタルと同じではないでしょうか。店舗が大量に仕入れて、それを回転する事で利益をあげる!仕組みと同じくできればと期待しています。 ■ MSNミュージック 20日から日本で音楽をネット配信
■ WMP10 Windows Media Player 10 日本語版リリース開始!