佐藤 琢磨のコメント
「幸運なことにコンディションは1回目の時と同じような状況だったから、ここにいることができて嬉しいよ。バルセロナで3番手グリッドを獲得してからはフロントローがほしかったから、今日は本当にハッピーだ」
「今年はジェンソンもボクも、チームがファンタスティックな仕事をしてくれているおかげでグリッドの前方に並ぶことができているけど、モナコではレース序盤にストップしてしまった。でも、ここではフロントロー獲得という目標を達成することができたから、明日は(ミハエルと)サイド・バイ・サイドでコンペティティブな戦いができることを楽しみにしているよ」
「やりました!本当に、フロントローに来れてすごく嬉しいです。今週末、すべて上手くいって、フリープラクティスもいって、プレクオリファイでもすごくいい走りができて、今日本当にここ2番手で並べていること、すごく嬉しいです。モナコはほとんどレースができなかったんで、明日はいいレースをして、本当に決勝も頑張りたいと思ってます」
公式予選1回目
ヨーロッパGPプレ予選:佐藤琢磨がダントツトップ!
F1第6戦ヨーロッパGP公式予選1回目、BAR・ホンダの佐藤琢磨がトップタイムを記録した。佐藤のトップタイム1分27秒691は、2位のミハエル・シューマッハを0.5秒以上上回るものとなった。3位にはBMW・ウィリアムズのラルフ・シューマッハ。
好天に恵まれたアイフェル山脈。ニュルブルクリンクの気温は18℃、路面温度37℃となっている。現地時間午後1時、まずはモナコGP優勝者、ルノーのヤルノ・トゥルーリがコースへ出ていく。
トゥルーリが記録したターゲットタイムは1分29秒905となった。次に登場したBAR・ホンダのジェンソン・バトンは午前中の勢いそのままに1分28秒816をマークした。3番目に出走したフェラーリのルーベンス・バリチェロは1分29秒014でバトンのタイムには届かず。ファン・パブロ・モントーヤは1分29秒092で、バリチェロに似たようなタイムとなった。
10番目の出走となったのはラルフ・シューマッハ。1コーナーではタイヤをロックさせたものの、コース後半で見事な挽回を見せ1分28秒655でバトンのタイムを上まわった!しかし、兄のミハエル・シューマッハが驚異的な1分28秒278でラルフのタイムをさらに超えてきた!ルノーのフェルナンド・アロンソは1分29秒069でモントーヤを上まわっている。キミ・ライコネンは1分28秒897でバリチェロの前に出ている。
そして、17番目に出走したBAR・ホンダの佐藤琢磨が1分27秒691という素晴らしいタイムを記録、ミハエル・シューマッハを0.5秒も上まわった!マクラーレンでのデビッド・クルサードは1分28秒717でバトンのタイムを上まわった。次のジャンカルロ・フィジケラがアタックに入ったが、インラップのクルサードがコース上にストップ!フィジケラとすでにコースインしていたクリスチャン・クリエンはピットへ戻った。クルサードはマシンから無線でチームとやり取りをしている。
午後1時45分、再びフィジケラがコースインしていく。そのフィジケラは1分29秒327を記録、最後に出走となったクリエンは1分30秒933で15番手となっている。
ヨーロッパGPプレ予選、トップタイムを記録したのは佐藤琢磨となった。2位以下はミハエル・シューマッハ、ラルフ・シューマッハ、クルサード、バトン、ライコネン、バリチェロ、アロンソとなっている。
最終予選はこのあとすぐ、日本時間で午後9時からスタートする。
最終予選の模様
1回目のセッションでストップしたマクラーレンのデビッド・クルサードのマシンは、クレーン車に積まれてピットへと戻っている。そして、クルサードのそのマシンのコクピットの中からファンに手を振っている。マクラーレンのガレージ内では、ロン・デニス、ノルベルト・ハウグ、マーティン・ウィトマーシュといったチーム首脳陣を中心に円陣を組んで緊急ミーティングを行なっている。そのクルサードのマシンを積んだクレーン車がピットに戻ってくるまで待つため、開始時間が現地時間の午後2時00分27秒となっていたが、ミナルディのジャンマリア・ブルーニはシグナルがグリーンになる前にコースインしてしまったために審査対象になっている。
そのブルーニは1分34秒022というターゲットタイムを記録した。気温19℃、路面温度は40℃に上昇している。地元ドイツ出身のニック・ハイドフェルドは、1分31秒604でミナルディ2台のタイムを大きく引き離した。ザウバーのフェリペ・マッサはジョーダンの2台を上回ることができなかった。
第2グループ最初の走者、クリスチャン・クリエンは1分31秒431でハイドフェルドのタイムを超えてくる。チームメイトのマーク・ウェーバーはさらにそれを上回る1分30秒797を記録したが、昨日のフリー走行中に黄旗を無視したためこのタイムに1秒加算されたものがグリッドを決める上で最終的なタイムとなってしまう。続いて登場のルノー、ヤルノ・トゥルーリはこれまで走ったドライバーの中では群を抜く1分29秒135を叩き出した。
昨日エンジン交換を行なったザウバーのジャンカルロ・フィジケラは、結局グリッドが10位分降格してしまうことを考え、アタックを行なわずに今日の予選を終えた。
BMW・ウィリアムズのファン・パブロ・モントーヤは1分29秒354でトゥルーリのタイムから0.2秒遅れている。もう1台のルノー、フェルナンド・アロンソは1分29秒313でチームメイトのタイムを上まわることはできなかったが、モントーヤの上には出ている。フェラーリのルーベンス・バリチェロは1分29秒353で2台のルノーを超えることはできていない。今週末好調のマクラーレン、キミ・ライコネンはトゥルーリからわずか1000分の2秒遅れとなる1分29秒135をマークしている。
注目の最終グループはジェンソン・バトン、ラルフ・シューマッハ、ミハエル・シューマッハ、佐藤琢磨のスタート順となる。デビッド・クルサードは1回目のセッションでストップしたためにアタックを行なわない。
まず、ジェンソン・バトンは1分29秒245でライコネンの後ろのポジションとなった。次のラルフ・シューマッハは1分29秒459でチームメイトのタイムを超えることができていない。
出た!ミハエル・シューマッハのスペシャルラップが地元ニュルブルクで炸裂した。1分28秒351で暫定トップに立っている。来た!佐藤琢磨がフロントローに並んだ!1分28秒986をマークし、トゥルーリのタイムを上回った。
ヨーロッパGP公式予選ではミハエル・シューマッハがポールポジションを獲得し、佐藤琢磨が自身初のフロントローを獲得している。3位トゥルーリ、4位ライコネン、5位アロンソ、6位バトン、7位バリチェロ、8位モントーヤとなっている。
決勝レースは現地時間の明日午後2時、日本時間で午後9時フォーメーションラップスタートとなる。