基本的には些細だが、「厄介な問題」として残っているいくつかのBluetoothの脆弱性について、業界団体のBluetooth Special Interest Group(Bluetooth SIG)は先日、セキュリティに関するテレカンファレンスを行った。出席者たちは、この無線仕様には綿密に検討されたセキュリティアーキテクチャが採用されていると強調した。最も報告の多い「Bluejacking」や「Bluesnarfing」といった攻撃手法が及ぼす被害は主に「不快感」であり、ユーザーは単純なプロセスを踏むだけで自分のデバイスとデータを保護できると同団体は説明している。
Bluejackingは、Bluetoothがオンに設定されている周辺のデバイスに、名刺程度の情報量のショートメッセージを送り付けるというもの。Bluesnarfingはもっと深刻で、別のデバイスから電話帳や予定表のデータを盗む行為。ただしPDK Systems Europeのマネージングディレクターで今回のテレカンファレンスに参加したニック・ハン氏によれば、Bluesnarfingで悪用される脆弱性はBluetooth仕様そのものにあるのではなく、以前に施されたベンダー実装の欠陥だという。