オーパーツのひとつとして、ペルーのリマ市にあるブレインカ古墳から出土した首飾りの名残と思われるごく微小なビーズ玉が存在する。材料はスポンディルスという青い2枚貝で、どれも直径1mmの円筒形に加工され、更にわずか0.3mmの穴が開けられている。炭酸石灰の脆い材料にこんな微細な穴を開けるのは、現代の極微細工技術でも容易ではない。
だがもっと驚くことは、いまはデスクを通してあるが、本来はその小穴に超極細糸が6本も通っていたことだ。同じ超極細糸を部分的に使った繊細なレース(羅や紗)の織物も一緒に展示されているが、問題はどんな方法でそれほど細い糸を製造できたのか。現代の紡績技術で可能な細さは140番手(1gで約283mになる細さ)が精一杯だが、この超極細糸は最高なんと250番手という実現しているのだ。 貝のビーズ玉の穴開けと同種の実例は、同じリマ市内にある別の個人コレクション、ペルー黄金博物館に展示されている黄金製デスマスクにも見られる。
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